新潟湊の賑わいを支えた「古町花街」と「古町芸妓」関連のイベント・セミナーが相次いで開催
古町芸妓と料亭文化を気軽に体験できるイベントも
新潟港は、江戸時代から、北前船などの回船や川舟が集まる町として栄えてきた。中心地の古町は全国屈指の花街となり、料亭には政財界の有力者や文人が集った。また古町芸妓の美しさは、古町の堀と柳の風景とあいまって、全国的に有名だったという。今年1月1日、新潟港が世界に開かれてから150年を迎えたことから、新潟港とともに栄えてきた古町花街、古町芸妓にも例年以上に注目が集まっており、今後、セミナーやイベントが相次いで開催される。
新潟市中央図書館(ほんぽーと)は2月3日午後1時30分から午後3時まで、同図書館で、新潟市歴史博物館みなとぴあの伊東祐之館長を講師に招き、「新潟湊町を支えた花街-食と芸-」をテーマにした講演会を開催する。参加費無料。定員80名。申込は新潟市コールセンター(電話025-243-4894)。
新潟市生涯学習センターは、3月6日から3月17日まで、同センターで、にいがた市民大学特別講座「湊町文化の華 古町芸妓」を開催する。計3回で、講師は作家の小林信也氏など(市HP参照)。定員100名。受講料は3000円。申込は新潟市コールセンター(電話025-243-4894)。またスマホ、PCからもできる。
新潟市中央区は3月2日から23日の正午から午後1時30分まで、区内の各料亭で、古町芸妓と料亭文化を気軽に体験できる「料亭の味と芸妓の舞」を開催する。定員は各日20~30人。料金は5000円(行形亭・小三・鍋茶屋は6500円。昼食代含むが飲み物代は別)。開催スケジュールや申込方法は下のチラシ(PDF)に記載されている。
一方、日本ユネスコ協会連盟は昨年12月、古町で続く芸妓や料亭といった伝統文化の継承や保全に取り組む「古町花街の会」の活動を「プロジェクト未来遺産」に選んだ。その古町花街には、料亭、茶屋、置屋(芸妓が籍を置いて居住する場所)の「三業(三業種)」が多数あった。第二次世界大戦の空襲がなかったことなどから、三業で使われていた木造家屋は今も古町に数多く残り、“現役”で使われている。また、往時には400名の芸妓が活躍していたが、今も20数名の芸妓が活躍しているという。