令和5年の世界遺産登録を目指し「佐渡金銀山世界遺産登録推進県民会議」が開催

「佐渡金銀山世界遺産登録推進県民会議」総会の様子

関係者が一丸となって佐渡金銀山の世界遺産登録を目指す「佐渡金銀山世界遺産登録推進県民会議」は30日、新潟市内で今年度の総会を開催し、「佐渡金銀山の世界遺産登録の早期実現に関する決議」を採択した。

総会の冒頭、主催者挨拶に立った新潟県の花角英世知事(同県民会議共同代表)は、佐渡金銀山について「16世紀から19世紀にかけて欧州とは異なる伝統的な手工業による大規模な金銀生産システムとして発展し世界に誇る出量を生産した稀有な産業遺産」と説明。

続けて、これまでに世界遺産登録に向けた動きに触れ、「一昨年に(北海道・北東北の縄文遺跡群に次ぐ)有力な推薦候補となりうる、と国の文化審議会から評価をいただき、昨年の国内推薦を期待していた。が、新型コロナウイルスの影響により文化審議会への諮問は見送られた。ただ、この間に県と佐渡市では国内外の専門家や文化庁などから指導、助言をいただきながら佐渡金銀山が有する普遍的な価値をわかりやすく皆様に伝えるために表現を工夫し、より完成度の高い推薦書案を今年の3月に文化庁に提出した。また4月には国に対し強く要望した」と語った。

さらに続け、「佐渡金銀山の世界遺産登録は新潟県の交流人口の拡大に大きな起爆剤になるもので、県民の長年の悲願。引き続き世界遺産登録に向けて県選出の国会銀をはじめ、約1,500名にも会員と連携して取り組んでいきたい」などと語っていた。

花角英世知事

なお総会での説明によると、今年7月に世界遺産委員会がオンラインで開催され、ユネスコの諮問機関が登録を勧告している「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」と「北海道・北東北の縄文遺跡群」の審査が行われるという。

また、今年8月頃に国の文化審査会が開かれ、推薦候補が選出される予定だが、今年度の推薦を希望するのは、佐渡金銀山のみという。ここで推薦候補に選定されれば、来年秋頃にユネスコの諮問機関であるイコモスの現地調査が行われ、再来年6月に開催される世界遺産委員会で登録の審査が行われ、順調にいけば佐渡金銀山はここで世界遺産登録が決まる見通しだ。

「佐渡金銀山の世界遺産登録の早期実現に関する決議」を提案する新潟商工会議所連合会の福田勝之会頭(同県民会議共同代表)

「佐渡金銀山の世界遺産登録の早期実現に関する決議」

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