【有機JAS認証取得】新潟市の株式会社楽々(らら)が開発したマッシュファメンタシステムで生産したきのこ類に
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マッシュファメンタシステムで栽培されたエノキタケはこんなに大きくたくましく
株式会社楽々(新潟市中央区)は、自社開発マッシュファメンタシステムにより製造した「楽々きのこ(ひらたけ・たもぎたけ他)」が、日本農林規格等に関する法律第十条第2項に基づき、有機JAS認証を取得した。
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マッシュファメンタシステム室に格納された本体
マッシュファメンタシステムは、IOT化により無人で精密な原料の加工を行い、原料由来(自然界に常在する)微生物のメカニズムを活用したキノコ菌床製造を行う仕組み。既存技術との大きな違いは、大きなエネルギーを使用しなければならない「滅菌」をせず、「殺菌」と「発酵」を行うこと。残存した「微生物」と「キノコ菌」の相互作用により「栄養剤」「添加物」を必要としないことも大きなメリットとなる。「増収剤」も使用しないが、単位面積当たり収穫量は既存技術とそん色がないという。装置はオール電化であり、太陽光発電やバイオ燃料など再エネの導入により更に温暖化ガス排出量を削減・エネ0に近づけることも可能だ。
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有機JAS認証の「楽々ブランドきのこ」は高付加価値で販売される
添加物を使わずに育ったきのこは、一般的な菌床栽培のものより水っぽさがなく、味、食感、香りとも天然のものに近いので、高付加価値で販売が可能だという。役割を終えた菌床はそのまま静置しておくと再発酵し、約1年で優良な完熟たい肥として再利用できる。循環型農産システムのロールモデルとして、持続可能な社会づくりにも寄与するシステムと言える。
同社では、本技術のライセンスアウトを受け、共に普及していく企業や生産者、キノコやその加工品を販売検討されたい方を国内外に広く募集していく。