【海外に上越ローカルのクラフトビールを】クラフトビール醸造所「オタマブルーイング」(新潟県上越市)の宮川岳代表に聞く
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初回掲載:2024年4月4日
東京の外資系IT系コンサルタントだった宮川岳(たける)氏は新潟県上越市へのUターンを機に、2022年3月に酒販店である有限会社大宮商店(1954年創業)を第三者事業承継し、クラフトビール醸造所「オタマブルーイング」を立ち上げた。宮川氏は2022年4月に石見麦酒(島根県)で研修を受講し、2022年5月から試作品の販売を開始。2022年10月にカマドブリュワリー(岐阜県)で醸造の研修を修了した。
これまでの活動や今後について、宮川氏に話を聞いた。
――上越市で開設に至った経緯は?
生まれ育った上越市でクラフトビールの美味しさや楽しさを発信することに決めました。故郷の上越市を離れ、東京、札幌、長野に移り住み、たくさんのクラフトビールに出会いました。また、アメリカ西海岸、カナダ、ドイツ、ニュージーランドなどの海外も旅して、クラフトビールの美味しさや個性、ビールが繋げる人の輪の広がりに興味を持っていました。クラフトビールで人と上越地産の食材がつながり、それを楽しめるひとときを提供することを目指しています。
――オタマブルーイングのクラフトビールの特徴は?
オタマブルーイングのクラフトビールの特徴は、ホップ由来のフルーティな香りですっきりした味わいです。アメリカのクラフトビールをベースとしたビアスタイルで上越の食材を加えたレシピで製造します。一例として、オタマブルーイングのオリジナルクラフトビール「Ume No Hana Hazy IPA」があります。人気のビアスタイル『Hazy IPA」に雪中梅(株式会社丸山酒造場)の酒粕を加えて発酵させていています。
――オタマブルーイングの今後の活動、事業展開について
地域の第六次産業を推進する一環として、地域の農との連携や特産の農産物を副材料に使ったビール製造を推進するほか、発酵の街上越のプランド力向上としては、地域の醸との連携や酒造メーカーと製品開発の連携、マーケティングでの協業が必要になると思います。
OEM事業では、オリジナルビールを作りたい企業や飲食業者を対象とした製造受託を進めます。また、地域の観光への貢献として、ビール醸造所、酒蔵、ワイナリーをめぐるツアーを上越で成り立たせたいですし、U・Iターンのひとつのモデルとしての事業承継やスモールビジネスの立ち上げでUターン、Iターンをするというひとつのモデルを示したいです。
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現在上越市では「オタマブルーイング」のほか、ペントラッチャ「テラ」、ガンギブリューングの3つの醸造所がオープンし、クラフトビールブームが続いている。
「クラフトビールは世界につながる製品。地域の人、国内、海外に上越ローカルのクラフトビールを提供したい」と意気込む宮川氏の目は少年のように澄んでいた。
(文・撮影 梅川康輝)