【自民党裏金問題】細田健一衆院議員(旧新潟2区)が戒告処分を受け会見、キックバック分は「個人の寄付として処理した」

  • 6か月前
  • 政治

細田健一衆院議員

派閥の政治資金パーティーをめぐる問題で、党執行部は安倍派と二階派の議員39人を処分する方針を明らかにし、4月1日に党紀委員会に処分の審査を要請した。審査要請の対象となるのは安倍派幹部4人と、2018年から2022年の5年間で500万円以上の不記載があった安倍派と二階派の議員ら合わせて39人。

新潟県の国会議員で審査を要請されたのは高鳥修一衆院議員(不記載額544万円)と細田健一衆院議員(不記載額564万円)。高鳥、細田の両議員はいずれも安倍派(高鳥氏は安倍派の退会意向を明らかにしている)。

そして本日夕方、高島、細田両議員ともに戒告処分が下された。「戒告」は党が定める8段階の処分で2番目に軽いもの。安倍派幹部議員以外で500万円以上の不記載があった議員については「党の役職停止」や「戒告」の処分となった。

細田健一衆院議員

細田議員は、4月2日19時30分に新潟県庁で会見を開いた。同議員がこの問題について、報道陣の前で口を開くのは今回が初めて。2月に還付金収入の不記載を公表した際は文書によるもので、その後も報道陣の取材要請に自ら口を開くことはなかった。

冒頭で細田議員は「今回の問題により県民の皆様に深刻な政治不信が引き起こされていることについて心からお詫びを申し上げたい」と深々と頭を下げた。「(戒告の)処分が下ったことを重く受け止めて、今後同じようなことが二度とないように政治資金の正確性、透明性の向上、信頼回復に努めたい」と話した。

細田議員が説明したパーティー券ノルマ超過分の還付金(キックバック)の流れは以下の通り。

①還付される際に、清和研(派閥)から「還付金については収支報告書に記載しなくてよい」とう指示があり、それを慣例として受け止め収支報告書に記載しなかった。

②派閥から細田の事務所スタッフが現金で受け取り、スタッフから細田が受け取って「細田個人の寄付金として」自民党新潟県第二選挙区支部に振り込みを行った。

③支部に振り込まれた還付金は全て政治活動に使った。

④2月の上旬に収支報告書を訂正し、細田個人の寄付のうち該当部分を清和研からの寄付に修正した。

同じく戒告処分となった高鳥修一議員(2021年撮影)

細田議員自身が還付金を直接扱い、この収入に関して「個人の寄付」と偽って記載した点がポイントとなるのではないか。この点について「(派閥事務局から)還付金について、私の事務所に対して支出をするという記載は行わないということなので、それを踏まえるとこうするしかなかった」という旨で弁明している。

細田議員は報道陣からの「還付金を受け取った時におかしいと思わなかったのか」という質問には「確かに痛恨ではあった。私の甘さもあったが、慣例でそうなっているということで受け止めた」と回答。

また「これまで県政記者クラブの要請があっても記者会見を開かなかったのに、なぜ今回は開いたのか」という質問には「何らかの形で報道関係には話をする機会を設けたいとは思っていた。今回、処分が下ったことでひとつの区切りとした。これまでの文書での説明にしても、説明責任は果たしたと認識していた」と答えた。

責任の取り方について尋ねられると「支援者の皆様に相談したが『与党議員としてしっかりと仕事をしてほしい』ということだった」として、議員辞職や党の役職辞任については否定した。

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