【書店員が選ぶ】4月のおすすめ本「投資家と考える10歳からのお金の話」(講談社)など「子ども向けのお金にまつわる本」をテーマに選んだ3冊 —— 提供:ジュンク堂書店新潟店
ジュンク堂書店新潟店(新潟市中央区)の書店員が選ぶ「今月のおすすめ本」。書店員の眼鏡にかなった「今読んで欲しい本」を、書店員の生の声でお届けします。
今月は、ジュンク堂書店新潟店 学習参考書・児童書担当の水野恵衣子さんからのおすすめ本を3冊ご紹介します。
春らしい…いっそ初夏さえ感じられる気候になってきました。4月、大人にも、そして子どもにもライフステージに様々な変化が訪れる季節です。そして物や人の移動などの変化にはどうしてもお金が必要になるもの。
というわけで今回は子ども向けのお金にまつわる本を選んでみました。
お金の図鑑(新星出版社) あんびるえつこ監修
「お金ってなんだろう?」と疑問をいだいたら気になる項目を読んでみましょう。「図鑑」と銘打っているだけあって気になる箇所を手早く探すことが出来ます。
まあまあ厚めの本ですが、全頁カラー、マンガによる導入部、グラフやイラストを用いた説明など、お金に関する本へのハードルを低くする工夫が満載でサクサク読み進められました。
自分で考えさせるようなコーナーも有り、お子様のいる方はぜひ一緒に読んでみてください。お金に振り回されない、主体性を持った使い方を学ぶ一助となるかもしれません。
投資家と考える10歳からのお金の話(講談社) ひふみ金融経済教育ラボ
お金とはどういうものなのか。どうやって使い、どうやって得るのか。お小遣いをもらい、使うことから将来の仕事まで様々な事例を用いてお金について語られています。
正直10歳には難しいかもしれない箇所もあると感じましたが経済とお金の話が苦手な私には大変興味深く、読みやすい本でした。自分らしいお金の使い方、模索していきたいものです。
小学生、メルカリで「お金」と「稼ぐ」を学ぶ(KADOKAWA) あぽん
個人というミニマム単位でお金を稼ぐということを学べる本。実際メルカリを通して取引ができるようにやり方も詳しく説明されています。子どもと一緒にメルカリをやってみてお金について考えてみましょう。
自分で商品を出品して金額を設定し、売買をする、そして評価をもらう。最小単位で小売の実体験をするのは社会経験としてはかなり価値があるのではないでしょうか。出品する際に引かれる手数料、かかる税金、商品価値の見極め方、商品についてのトラブルへの対処、そして手掛けた商品が売れることの達成感や喜び…多くの学びがあるはずです。お金の実践的な扱い方が見えてくるはずです。
最近の出版傾向として子ども向けの本にもお金に関する著書やドリルなどが増えてきています。スマホで直接お金をやり取りしなくなってきたり仮想通貨という新たな価値が生まれたりと、従来からのお金の常識は様変わりしてきました。小さい頃からお金について学ぶことの重要さを感じるこの頃です。
紹介した本で語られている、お金に対して正しく主体性を持って向き合っていくこと、これは社会生活を送る全員にとって大切なことだと感じました。子供向けと言っても大人も読むに値するしっかりした内容で読ませる工夫が散りばめられています。是非手にとって見てください。
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