【『本気モードのゴリラ』で戦っていく】パリ五輪バタフライ日本代表の水沼尚輝選手の壮行会開催、会見で決意を語る 新潟医療福祉大学(新潟市北区)【動画あり】
4月17日、競泳パリオリンピックの100mバタフライに出場が内定している水沼尚輝選手の壮行会が新潟医療福祉大学(新潟市北区)において開かれ、水沼選手はオリンピックに向けての抱負や決意などを語った。新潟医療福祉大学の職員である水沼選手は、2024年3月24日、競泳のパリオリンピック代表選考会の男子100mバタフライ決勝において、51秒23(派遣標準記録を突破)で2位に入り、オリンピックの出場が内定。これにより、水沼選手は2021年に開催された東京オリンピックに続き2大会連続の出場となる。
また、今回のパリオリンピックで水沼選手では競泳日本代表選手団のキャプテンを務める。
壮行会で水沼選手は、「今回で2大会目のオリンピックとなります。そして、光栄なことにキャプテンという役を任せて頂きました。私自身、初めてのキャプテンではあるのですが、本当に素晴らしいチームメイトの方たちとパリに行けるという事で、何一つ不安はありません。皆、本当に素晴らしいい力を持っている選手なので、そういった力をしっかりとサポートできればいいなと思います」と語った。
一方、新潟医療福祉大学の西澤正豊学長は「オリンピックという最高のひのき舞台で最高のパフォーマンスを発揮して頂けるよう期待しています」とエールを贈った。
その後、水沼選手はオリンピックでの目標について、「東京オリンピックの時は準決勝敗退という結果になってしまいました。今回のパリオリンピックでは、まずは個人の種目で決勝に進出するという事が一番の大きな目標だと思います。おそらく、決勝の舞台になれば、色々な楽しみやわくわくした感情が出てくると思うので、おそらくベストタイムが出せるのではないかなと思っています」と抱負を述べた。
壮行会終了後、水沼選手と新潟医療福祉大学水泳部の下山好充監督は記者会見を開き、集まった報道陣からの質問に答えた。
競泳日本代表選手団のキャプテンという大役を与えられた水沼選手にどのようにチームをリードしていくのかを問われると、「リードするというイメージは僕の中にはありません。どちらかというと、『包み込むような』という意味が僕の中では適切だと思っている。リードするというと引っ張っていくという意味がすごく強くなるので、そういうものよりかはチーム全体が同じ空気感の中でパリオリンピックに出場して、戦うという所を僕は大切にしていきたい」と語った。
水沼選手は後輩から「ゴリラお兄さん」と呼ばれている水沼選手はその話題を引き合いに出し、「ゴリラって人間の約6倍近くのパワーを発揮する生物らしいんですけど、そんな中でもゴリラってあまり攻撃的ではないんですよね。でも、自分が危機に陥った時に全力を出す生き物なので、僕はそういうやり方。普段、みんなと生活している時は力を温存して『優しいゴリラ』であって、でもレースになったら『本気モードのゴリラ』で戦っていく。そんなキャプテンになるのが僕の理想像」と話した。
下山監督は水沼選手について、「ここまでくると(水沼選手は)家族みたいな存在。2015年の4月からずっと一緒にトレーニングを担当するようになった。『新潟の父』くらいの気持ちで接しているので、本当のお父さんより言いたいことを言えるし、年齢が上がってきて彼の意見を聞き入れていこうと思っている。今後のキャリアも踏まえて、こちらが一方的に引っ張っていくのではなく。彼は人間的にも成長している」と語った。
オリンピックという大舞台で「本気モードのゴリラお兄さん」は、世界中の応援者に勇気と感動を与えることが期待される。
パリオリンピックは、2024年7月26日から8月11日まで、フランス・パリを中心に開催される。