東京商工リサーチ新潟支店が「2021年5月の新潟県企業倒産状況」を公表、倒産件数は6件
株式会社は2日、2021年5月の新潟県企業倒産状況を公表した。それによると、企業倒産件数(負債総額1,000万円以上)は6件、負債総額は1億9,200万円だった。
倒産件数は、前年同月比、前月比ともに14.3%減(1件減)。5月度としては、1962(昭和37)年の集計開始以来60年間で54番目、1990年以降の32年間では31番目だった。
負債総額は、前年同月比で86.9%減(12億7,300万円減)、前月比では76.4%減(6億2,200万円減)。過去60年間で58番目、1990年以降の32年間では最小の32番目だった。
産業別では、10産業のうち、「小売業」が3件、「製造業」「運輸業」「サービス業他」が各1件だった。
原因別では、「販売不振」が5件、「その他(偶発的原因)」が1件。形態別では、6件とも「破産」だった。
業歴別では、「10年以上20年未満」「2年以上10年未満」が各2件、「30年以上」「20年以上30年未満」が各1件だった。
地域別では、「新潟市」「三条市」「新発田市」「小千谷市」「村上市」「十日町市」で各1件ずつ発生した。
負債総額10億円以上の大型倒産はなかった。
一方、5月の主な倒産としては、有限会社カツモク(新潟県村上市、資本金300万円、太田勝治社長、従業員7名)が5月17日に新潟地裁新発田支部より破産手続開始決定を受けた。破産管財人には犬飼善和弁護士(新潟あやめ法律事務所、新発田市)が選任された。
同社は1995年11月の設立で、大手ハウスメーカーの建具を始めとした建築部材の加工・塗装を手掛け、ピーク時の2014年7月期には売上高7,400万円を計上していた。
しかしその後は、主力先からの受注において、従来工法からの変化や低価格な外材利用の拡大などが進むなど受注減による減収が続き、2020年7月期は売上高5,036万円、380万円の赤字になるなど欠損が続いていた。こうした中、資金繰りにも厳しさを増し、事業継続を断念、5月14日に従業員を解雇して、今回の措置となった。