【学び】これであなたもシナリオライター まちなかキャンパスで脚本作りのワークショップ開催(新潟県長岡市)

しっかりとした伏線がひかれ、結末を「はっ」とさせるような展開の映画やドラマ。見終えた後は、一冊の本を読み切ったような清々しい気持ちにさせられる。そのようなシナリオを描くことは、誰にでも容易にできることではない。

そんなシナリオづくりの現場を実際に体験しようと、新潟県長岡市にある長岡まちなかキャンパスでは4月24日のまちなかカフェ「脚本家の世界-シナリオ作りを体験しよう」が、開催された。講師は、長岡市の出身で、『モノクロームの少女』や『LOFT』などの制作に携わった五藤利弘監督である。

「よい脚本とは何か」について真剣に話す五藤利弘監督

冒頭では、2008年に五藤監督が制作した『思い出はモノクローム』を15分程度上映し、上映後に撮影の秘話や監督の経緯となった話などの興味深いエピソードを語った。講座のなかで、五藤監督は「脚本は映画の設計図」とし、黒澤明監督の「いい脚本から悪い映画はできるが、悪い脚本からいい映画はできない」との発言を引用、映画における脚本の重要性について語った。また、脚本づくりには様々なきまりがあり、それらをしっかり覚えれば誰でも脚本がかけるとした。

 

後半では、シナリオ作りのきまりに従って、実際にシナリオをつくるワークショップが行われ、各々が、オリジナリティの高い個性的なストーリーを展開していた。

参加者は真剣にシナリオを考えていた

自宅の冷蔵庫の中にあったゼリーを巡る兄弟間のやり取りを描いたのは、長岡市内から参加した20代女性である。飼っていたカブトムシにあげようと、兄が保管していたゼリーを冷蔵庫から取り出そうとするが、見つからない。弟が食べたと思い、本人に聞いてみたところ、弟が兄の代わりにゼリーをカブトムシにやっていたことが判明。ストーリーは平和的な解決を見せた。喧嘩になりそうな展開に、読み手はハラハラする。

 

高校時代に放送部に所属していた女性は、動画撮影などもしており、今回脚本の話が聞けると思い、参加した。実際の話を聞いてみて、「ちゃんとした書き方ってこうなんだなあ。他の人から聞いたことはあったけど、脚本づくりがどういうものか知ることができて良かった」と感想を述べた。

 

五藤監督は、講座としては特殊な内容だったにもかかわらず、たくさんの人たちが参加してくれた。驚くと同時に、嬉しかった」と感想を述べた。

「たくさんの人たちが参加してくれた。驚くと同時に、嬉しかった」と五藤監督

(文・写真 湯本泰隆)

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