【再検査行われず】新潟大学医歯学総合病院で医療事故発生 新潟県在住の60歳代男性の食道の腫瘤が進行

新潟大学医歯学総合病院

新潟大学医歯学総合病院は5月24日、 消化管内視鏡検査の再検査を推奨されていたにも関わらず、再検査が行われなかったために、後日病変が進行した形でみつかったという医療事故がこのほど発生したと発表した。

患者は、新潟県在住の60歳代男性で、2019年11月に同院の耳鼻咽喉・頭頸部外科で咽頭部の疾患の治療を行う前の検査として、上部消化管内視鏡検査が行われた。

その際、偶然に食道に腫瘤がみつかったものの、病理検査では炎症性か腫瘍性かはっきりとしなかった。そのため、咽頭部の疾患の治療が一段落した後に、上部消化管内視鏡検査を再度行うよう内視鏡検査報告書で推奨されていた。

しかし、その後、上部消化管内視鏡検査は行われなかった。咽頭部の疾患のその後の評価を行うために、2024年1月に CT 検査を行ったところ、食道壁の肥厚があるとの指摘があり、上部消化管内視鏡検査を行ったところ、食道の腫瘤が進行した形でみつかったもの。

患者、家族には事故の発覚後すみやかに事実経緯を伝え、謝罪したという。その後は同院で治療を継続している。

新潟大学医歯学総合病院は、「患者さま並びにご家族の皆様に多大な不安と苦痛を与えてしまったことについて、心よりお詫び申し上げます。 また、本院で治療を受けておられる患者さまはじめ、国民の皆様の信頼を損ねる事故 を起こしてしまったことについて、かさねてお詫び申し上げます。今後は再発防止策を徹底し、二度とこのようなことが起きないよう努めてまいります」 とコメントしている。

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