【次の休みは奥胎内へ】グリーンシーズンに自然満喫のアクティビティ、奥胎内ヒュッテとまぼろしの野鳥とフィッシングと<再掲載>

直近の記事をピックアップし、日曜日に再掲載します(編集部)

初掲載:2024年5月8日

 

湖畔からロイヤル胎内パークホテルを望む

Z世代がしたい旅

某マーケティング会社の調査によると、Z世代(2024年現在で~27歳の世代)が「どんな旅行をしたいか」というと、第1位は「自然豊かなエリアへの癒し旅行」だという。現代の若者は、有名な観光スポットやアトラクションよりも「自然に癒されたい」のだ。

わからないでもない。

生まれた時からインターネットが普通にある世代は、デジタルデトックスと言いながら世俗と離れることこそ、贅沢な非日常なのだろう。それは日々情報社会の坩堝にいるミレニアル世代以上にも、潜在的に需要があるということだ。日本人に「秘境旅」が流行るのも、手つかずの自然に、世俗を離れることが許される贅沢を感じるからではないか。

水が入ったばかりの田園は美しい

その意味で、旅の目的地には新潟県の北部にある奥胎内エリアをおすすめしたい。新潟市の中心部から車で約1時間走れば、手つかずの秘境にたどりつく。手軽なドライブコースとしても最適。

とくに5月~7月の新緑から初夏にかけての季節、このエリアは魅力に輝く。

山の緑は、普段の生活で疲れた視神経を癒してくれる

水が入りたての田圃は、まるで鏡面のように美しい。まだうっすら雪が残る山々と濃い緑のコントラスト、雪解け水で見た目にも流れの早い渓谷、国道を1kmも入れば野生の猿のお出迎え・・・

このエリアには「何もない」が「何でもある」。

最高に贅沢だ。

 

ブナ林の奥胎内ヒュッテとアカショウビン

奥胎内のリゾートホテル「ロイヤル胎内パークホテル」からさらに奥地へと車を走らせる。まさに秘境、手つかずの自然に抱かれているような空間。ふらっと立ち寄るような場所ではない。

ブナ林の奥にたたずむ奥胎内ヒュッテ。外界から遮断された、そんな非日常が贅沢だ

そしてプチホテル「奥胎内ヒュッテ」が森の奥に佇む。「こんな場所に」と驚かされる。

ロイヤル胎内パークホテルのハイグレードな雰囲気とは、また一線を画す非日常感。360°ぐるりと囲むブナの森は、心休まる良い匂いがする。

「自然に癒される」とはこういうこと。新潟は杉林が多いが、手つかずの天然ブナ林こそが貴重だ。日本海側のブナは「根曲がり」した姿に面白みがあり、これは樹木と豪雪の「闘いの痕跡」でもある。

山は地下に水を多くたたえるブナ林によってはぐくまれる

ヒュッテは夏季(夏―秋)の営業。冬期間は人が立ち寄れない場所だ。昨シーズンは自然災害の影響で営業を見送った。この6月に、2年ぶりの営業再開となる。

夏には夏の、秋には秋の登山ベースとしても最適だが、別に山に登らなくても良い。ヒュッテの周囲を散策する程度のゆるいトレッキングでも気持ち良いし、大自然のパワーをじっくり身体に取り入れながら何もしないでいるのも実に良い。

時間がゆっくり流れる、そんな贅沢を感じていただきたい。

テラスからの癒される景色を眺めながら食事

部屋は洋室、和室の2タイプが用意されているが、そこにテレビは置かれていない。ここに来たら、できればスマホの電源も切ってほしい。同行者と、きっといつもとは違う会話が生まれるし、「おひとり様」ならいつもは考えつかないようなアイデアが降りてくるかもしれない。

ランチやカフェ営業もあるので、日帰りでも利用できるのは嬉しい。晴れた日には絶景のテラスで絶品のビーフシチューを是非。

ヒュッテの周囲を散策する時間はとりたい

目が覚めたら鳥のさえずりを聞きながら朝食。奥胎内は全国的にも有名なバードウォッチングのスポットだ。

勇壮なクマタカの羽ばたき、美しい声で鳴くオオルリの見事な青色、ムクドリのユーモラスなルックス・・・数多くの野鳥が生息する奥胎内の自然は本当に魅力的だ。

「胎内の妖精」アカショウビンに出会えたら幸運

そして「幻の野鳥」と言われるアカショウビンも。

全国の愛鳥家が、アカショウビンを訪ねて奥胎内を訪れる。くちばしまで赤い愛らしいビジュアル、特徴ある鳴き声のアカショウビンは別名「奥胎内の妖精」。出会えたら幸運だ。

6月には奥胎内ヒュッテで毎シーズン恒例の「探鳥会」が行われる。2024年は6月15~16日、6月22~23日、6月29~30日(全て1泊2日)。

外界と隔絶された手つかずの自然、そこで過ごす贅沢を満喫してみるのはいかがか。

アクティビティとグルメ要素がひとつに

奥胎内のアクティビティで、もうひとつおすすめしたいのが奧胎内リゾートの中心にある「胎内フィッシングパーク」。地元の人のみならず、近隣の新発田市や新潟市に住む人なら、一度は家族で遊んだ思い出があるのではないか、という人気スポット。今年のGWには1日1000人以上の入園者が訪れる日もあったという。

開放感ある園内にはテントやタープを張るグループも

ファミリーのレジャーには最適

入場料(高校生以上300円、中学生以下150円)を払い、竿をレンタル(エサつき250円)。
広々と開放的な園内の、好きなロケーションで糸を垂らす。魚種はニジマスの他、イワナも放流されている。

エサに使うのはチーズ。これなら虫などの生餌が苦手な女性でも楽しめるし、手に臭いもつかない。

女性や子供でも簡単に釣れる。実際、デート客も多かった

すぐ釣れるが、魚はとにかく元気

何より、手ぶらでふらっと赴いてお手軽に釣りを楽しめるのが嬉しい。家族連れはもちろん、デートのカップルにも人気なのがわかる。

もともとニジマスの養殖施設だったこともあり、魚を飼うことについてのノウハウが活かされ、数が多いながらも活性力の高さを保ったまま放流されているのが良い。

実際に釣りを体験するとわかるのだが、ここの魚は誰でもすぐに釣れる。それほど活性が良い。まさに入れ食い、釣れる感覚を体験したい入門者にはうてつけ。釣りをしたことがない子供や女性でも簡単に釣れる。ひたすら楽しいので釣り過ぎには注意だ。

魚を焼く竃は無料で使用できる

スタッフが串うちまで下処理してくれる

釣った魚は買取で100gあたり350円。園内には炭火焼きの施設もあり、釣った魚をその場で焼いて食べられる。もちろん持ち帰りもOK。スタッフが串を打つところまで下処理してくれるのもありがたい。

焼き方もスタッフが懇切丁寧にレクチャーしてくれる。炭火でじっくり焼き上げた釣れたてニジマスの味わいは抜群。売店で販売している焼きおにぎりや味噌汁と合わせて、贅沢な定食になる。

炭火でじっくり焼きあがったニジマスは香りもよく味わい深い。売店で売っている焼きおにぎりのおかずにも、持参したビールとの相性も最高

周囲を見渡すと、芝生に敷物をしいて手軽にピクニックを楽しむファミリーだけでなく、テントやタープを張ってアウトドアを楽しむグループも多い。ペットも入園可能。アクティビティとグルメ要素がひとつになった、まさに最高のレジャー。童心に帰り、きゃっきゃ言って楽しめるスポットだ。

奥胎内高原は、いよいよ夏を迎える。

緑まぶしいこの季節に、自然に癒されに行く旅をおすすめしたい。

 

【関連リンク】

奥胎内ヒュッテ

胎内フィッシング&ボートパーク

ロイヤル胎内パークホテル

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