【村上新聞】新潟県村上市の交流拠点にツリーハウスが完成、お披露目イベントを開催
村上市荒島のつどい場「あら、ほっ」(旧あらしま保育園)の園庭だった敷地にツリーハウスが完成し先月26日、お披露目イベントが開かれた。
かつて保育園としてたくさんの子どもたちが通った同施設は廃止後、リニューアルして多目的に活用ができる交流拠点となり、ラベンダーなど地域にある魅力発信や、子育て世代をはじめ、多様な世代・目的を持つ地域住民らが行き交い、にぎわいを創出している。
ツリーハウスは構想1年、制作5年という歳月を経て完成。新型コロナ禍や豪雨水害などにより足踏みを強いられる期間もあったが、約20人の制作チーム「GrassRoots1004」の手により、オープニングイベントの日まで漕ぎ着けた。
チーム中心人物のひとりで市内の電気や設備工事会社に勤務する山田昌之さん(55)は「建築が専門の人ばかりではなく、みんなそれぞれ仕事の合間に作業。行き当たりばったりで、つくりながら設計を変えたりもした」と振り返る。子どもたちをはじめ、たくさんの人が集う場をつくりたいという思いを共有したメンバーが汗を流したという。
ツリーハウスの材料となった木材は、制作真っ只中の2020年に他界した山田さんの亡父のもの。近隣の山林にあった木々を、子どもたちのためにツリーハウスの材料にしたいと願い出ると、快く提供してくれたという。イベントではお菓子まきやパフォーマンスが行われ、たくさんの子どもたちや家族連れでにぎわっていた。
「勤務時間中に少し立ち寄って作業することや道具を貸してくれた職場にも、本当に感謝している」という山田さん。「これからはどう存続していくかがカギ。利用法や補修などのやりくりなどを考えたい」とし、子どもたちが元気に遊ぶ様子を思いながら「今まで『あら、ほっに行こう』と言っていた子どもたちが『ツリーハウスに行こう』と言ってくれたなら、つくった甲斐も大きい。できれば、父にも完成した姿を見せたかった」と感慨深そうに話していた
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