【今年の累計件数は前年比45.9%増】5月の新潟県企業倒産件数は前年同月から2件増 東京商工リサーチ発表
株式会社東京商工リサーチ新潟支店は6月4日、2024年5月度の新潟県の企業倒産状況(負債総額1,000万円以上)を公表した。それによると、倒産件数は12件、負債総額は6億1,200万円だった。
倒産件数は、前年同月比で20%増(2件増)、前月比では9.1%増(1件増)。5月度としては、1962年の集計開始以来63年間で41番目、平成以降の36年間では20番目となった。
負債総額は、前年同月比で61.1%減(9億6,200万円減)、前月比では70.6%減(14億6,900万円減)。過去63年間では56番目、平成以降の36年間では35番目となった。
産業別では、10産業のうち、「建設業」が4件、「サービス業他」が3件、「卸売業」が2件、「製造業」・「不動産業」・「情報通信業」で各1件発生した。原因別では、「販売不振」が11件、「過小資本」が1件発生した。形態別では、「破産」が10件、「銀行取引停止」が2件発生した。
業歴別では、「30年以上」が6件、「20年以上30年未満」が3件、「2年以上10年未満」が2件、「10年以上20年未満」が1件発生した。地域別では、「新潟市」が6件、「長岡市」・「三条市」・「燕市」・「糸魚川市」・「上越市」・「佐渡市」で各1件発生した。
なお、負債総額10億円以上の大型倒産の発生はなし。新型コロナウイルス関連倒産は12件中7件だった。
東京商工リサーチ新潟支店によると「2023年度(1~12月)の倒産件数は前年比19.4%増となったが、2024年1月から5月までの倒産件数累計は前年比17件増の54件(前年37件)に達し、増加率も前年比45.9%増と大幅に上昇しており、倒産の発生が活発化している」という。
そして「倒産件数は増加傾向にあり、今後も物価高やエネルギーコストの上昇に加え、人件費や金利負担の増加も想定される状況にあり、経営再建の目途が立たず、会社整理を選択する経営者が更に増加する可能性も否定し得ず、引き続き倒産動向に注視していく必要がある」とコメントした。