【負債総額約16億円】染色整理業の見附染工(新潟県見附市)が破産申請、海外製品の台頭や業界の構造変化に抗えず

株式会社東京商工リサーチ新潟支店によると、見附染工株式会社(新潟県見附市、設立1980年8月15日、資本金5,000万円、本間正二社長、従業員80人)が6月14日、新潟地裁長岡支部に自己破産を申請した。申請代理人は、佐藤充弁護士(不死鳥綜合法律事務所、新潟県長岡市)が選任された。負債総額は、約16億円が見込まれる。

見附染工は1970年10月、紺藤整染興業株式会社(後の紺藤整染株式会社)の見附工場として操業開始。1980年8月に紺藤整染から分離独立し設立された。合繊複合織物などの染色整理工場として国内でもトップクラスの技術を有し、大手繊維商社を主体に顧客基盤を確立、ピーク時の1993年5月期には売上高32億5,186万円を上げていた。

しかし、安価な輸入製品の台頭、アパレル業界の海外生産へのシフトと構造的な変化に抗えず、2002年9月には紺藤整染が破たんし、直後となる2003年5月期には2億1,600万円の赤字を計上して債務超過に陥っていた。

また、2004年7月に発生した水害で工場が被災、同年10月の中越地震でも工場が半壊し、大きな被害を受け、設備投資のための借入金が増大していた。

このような中、人員削減や賃金の見直しなどで再建に努めてきたが、資材やエネルギー価格の高騰も追い打ちをかけ、借入金の返済が負担となったことから、今回の措置となった。

 

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