新潟県上越市の上越火力発電所1号機の新設工事状況を公開
東北電力株式会社(仙台市)が2022年12月の営業運転開始を目指して2019年から工事が進められている新潟県上越市の上越火力発電所1号機の新設工事の状況が7日、報道陣に公開された。
この日、公開されたのは発電機や煙突など。東北電力によると、現在、工事の進捗率は約36%で、当初計画より6ヶ月前倒しで進んでおり、2022年12月からは最大出力57・2万キロワット、年間80万世帯に供給できるという。試運転は来年3月からを予定している。
また、当初の計画では2号機を建設し、144万キロワットの供給予定だったが、需要の関係から取りやめになった。現在は発電所を2つ建設する敷地があるが、東北電力は「拡張する予定はない」との意向を示した。
上越火力発電所の工事はこれまで排熱回収ボイラー(排ガスの熱を利用し、蒸気を発生させる熱交換器)の据え付けや、発電機やタービンなどを収納する発電所本館建屋の建設工事のほか、昨年には発電所のシンボル的な存在ともいえる煙突の設置が完了。今年4月からは発電機やタービンなどの主要機器の搬入や据え付き工事を進め、このほど据え付け工事が完了したため、公開に踏み切った。
東北電力上越火力発電所建設所の西村由明所長は「この発電所のタービンは世界最高水準の熱効率だ。また、6か月の工事前倒しの要因は試運転を短縮したため」と話した。