【12年ぶりに60件以上に】2024年上半期の新潟県企業倒産件数、3年連続で増加 東京商工リサーチ発表
株式会社東京商工リサーチ新潟支店は7月2日、2024年上半期の新潟県の企業倒産状況(負債総額1,000万円以上)を公表した。それによると、倒産件数は60件、負債総額は104億3,700万円だった。
倒産件数は、前年同期比で39.53%増(17件増)。上半期としては、1962年の集計開始以来63年間で45番目、平成以降の36年間では22番目となった。
負債総額は、前年同期比で13.29%減(16億100万円減)。過去63年間では42番目、平成以降の36年間では27番目となった。
産業別では、10産業のうち、「サービス業他」が17件と最多。次いで「建設業」16件、「製造業」11件、「卸売業」6件、「小売業」5件、「農・林・漁・鉱業」2件、「不動産業」・「運輸業」・「情報通信業」が各1件だった。
原因別では、「販売不振」が49件と最多だった。次いで「他社倒産の余波」・「既往のシワ寄せ」が各3件、「過小資本」が2件、「放漫経営」・「設備投資過大」・「その他(偶発的原因)」が各1件だった。
形態別では、「破産」が52件と最多だった。「特別清算」・「銀行取引停止」が各3件、「民事生法」・「内整理」が各1件発生した。地域別では、「新潟市」が28件と最多で、次いで「長岡市」が5件だった。
なお、負債10億円以上の大型倒産は1件発生。新型コロナウイルス関連倒産は60件中30件だった。
東京商工リサーチ新潟支店は「2024年4月、ゼロゼロ融資の返済開始が最後のピークを迎えたが、コロナ禍からの業績回復が遅れ、過剰債務などの影響も生じ、2024年5月の全国企業倒産件数は11年振りに1,000件超となった。新潟県の2024年上半期企業倒産も12年振りに60件以上の水準となり、企業倒産は増加の兆しが窺える。今後においても、円安の影響や物価高に加え、人件費の上昇、金利負担の増加なども想定され、企業倒産が増勢を強めることが懸念される」とコメントした。