新潟県糸魚川市の来海沢(くるみさわ)地区の地すべり災害で、約2カ月ぶりに地区住民向け説明会が開催
新潟県糸魚川市で3月4日未明に発生した来海沢(くるみさわ)地区の地すべり災害で、糸魚川市は9日夜、地区住民を対象とした説明会を3月30日の避難者説明会以来約2カ月ぶりに西海地区公民館で開いた。
この日は糸魚川地域振興局、糸魚川市のほか、デンカ株式会社の担当者が出席し、集まった約20人の地区住民に対して、現在の土砂の撤去状況や今後の復旧の見通しなどを説明した。
家屋の倒壊など被害が大きかった県道西側の地域住民の9世帯19人は糸魚川市が無料で提供した市営住宅や親戚宅などで、現在も避難生活を送っている。
説明会では、糸魚川地域振興局の担当者は「今秋の後半には災害復旧に取り組む。また、説明会を開催するなどして、随時情報を提供する」と説明した。
デンカ担当者は「4棟の鉄塔を今年年末までに建設する。来年5月には発電を開始する予定だ」と話した。
行政側などの説明後、住民との意見交換が行われ、来海沢地区の神喰重信区長は「9月から10月は農繁期で11月からは雪が降る。10月に引っ越しができればありがたい」と行政側に要望していた。
糸魚川市によると、全住民の避難解除へはまだ時間がかかるという見通しが示されている。