県立がんセンター新潟病院の緩和ケア病棟が運用開始
県立病院にしては初の緩和ケア病棟
新潟県立がんセンター新潟病院(新潟市中央区)は1日、終末期のがん患者を受け入れる「緩和ケア病棟」の運用を1日に開始。同日、開院記念式典を開催した。
昨年7月から「東6病棟(50床)」を広々と過ごせるよう「緩和ケア病棟(21床)」に改修する工事を進めてきており、このほど完成、運用を始めた。これまで県内に緩和ケア病棟は、長岡西病院(長岡市)、白根大通病院(新潟市南区)、厚生連新潟医療センター(新潟市西区)、南部郷厚生病院(五泉市)の4か所あったが、県立病院にしては初の緩和ケア病棟となる。
緩和ケア病棟は、全室個室で、それぞれの部屋に空調を備え付けている。また、デイルーム、家族室(宿泊可)、患者家族用のキッチン、ボランティア室、浴室、シャワールームなどがある。
がんセンターに受診中またはセンターが紹介した在宅ケア患者に、入院緩和ケア(集中的高次緩和ケア)を提供していく。ただ、必ずしも“終の棲家”となるわけではなく、患者の希望によって、最後まで入院する場合もあれば、在宅緩和ケアを目指す場合もあるようだ。
また在宅ケアを提供するだけでなく、県内医療関関係者に教育を提供していく。記念式典の後の説明会の中で、担当医師は「(この緩和ケア病棟を拠点に)新潟で緩和ケアに関わる、未来の医療者を育てる」と語っていた。さらに「急性期病院における緩和ケアの提供」に関する教育も検討している。