創業約140年の老舗料亭「百年料亭 宇喜世」(新潟県上越市) 8月31日までの47日間、改修工事にかかる費用へのクラウドファンディングを実施
創業約140年の老舗料亭「百年料亭 宇喜世」(新潟県上越市)は8月31日までの47日間、改修工事にかかる費用へのクラウドファンディングを行っている。キャンプファイヤーで募金を募っており、7月22日現在(残り40日間)で支援者72人、支援総額270万円余りが集まっている。
「百年料亭 宇喜世」は2020年秋、新型コロナがまん延する中、コロナ後の営業をみすえて153畳の大広間と個室の改修工事を実施。その際には434人から1,169万円の寄付が集まった。
また、文化庁の「食でつながる日本の文化認定事業」や観光庁の「地域一体となった観光地の再生・観光サービスの高付加価値化事業」に採択され、公的支援も受けながらソフト・ハードの両面から館内の整備にあたってきた。
しかし、コロナ禍後もなかなか客足が戻らず苦戦を強いられているものの、「名物うなぎのかば焼き」がふるさと納税の評価で「日本一柔らかい」と評価され、全国各地から購入がありったという。
しかし、今年元日の能登半島地震の影響でコロナ期間中に改修をしなかった1階の庭の見える2室「松の間」「竹の間」が大きな被害を受けたほか、激しい揺れで庭の高木が根元から浮き上がり倒れる危険性があるため、伐採と庭の作り直しが必要になった。また、登録文化財に指定されている宇喜世の象徴的建造物「北門」も傾くなど、想像以上の被害が発生した。
今回の改修にかかる費用は約4,000万円と見積っており、このうち上越市と新潟県からは「歴史的建造物等整備支援事業」、「新潟県国登録有形文化財保存事業等補助金」として上限938万円の助成が決まった。
現在は「新潟県なりわい再建支援補助金」を申請中であり、満額が補助対象になりますと2,000万円程度の助成が見込まれる。いずれにしても、「百年料亭宇喜世」の持ち出しが1,000万円以上になる見込みであり、その中の一部資金500万円をクラウドファンディングで集めることになった。
同社社長で大島グループ代表の大島誠氏は、「物価高騰の折り皆様のお財布事情も厳しいとは存じますが状況をご理解の上ご協力を頂ければ幸いです。なお、本クラウドファンディングはキャンプファイアー様を利用させて頂きます。期間は7月16日から8月31日までの47日間です。活動の様子や寄付金額の推移につきましては、キャンプファイアー様のサイトをご覧ください」とコメントしている。