【倒産件数12件、負債総額は23億6,500万円】7月の新潟県企業倒産件数は前年同月から2件増 東京商工リサーチ発表
株式会社東京商工リサーチ新潟支店は8月2日、2024年7月度の新潟県の企業倒産状況(負債総額1,000万円以上)を公表した。
それによると、倒産件数は12件、負債総額は23億6,500万円だった。
倒産件数は、前年同月比で20%増(2件増)、前月比では100.0%増(6件増)。7月度としては、1962年の集計開始以来63年間で34番目、平成以降の36年間では17番目となった。
負債総額は、前年同月比で115.2%増(12億6,600万円増)、前月比では17.4%増(3億5,000万円増)。
過去63年間では29番目、平成以降の36年間では19番目となった。
産業別では、12産業のうち、「小売業」で4件、「建設業」・「サービス業他」で各3件、「製造業」・「運輸業」で各1件発生。
原因別では、「販売不振」が6件、「他社倒産の余波」が4件、「放漫経営」・「過小資本」が各1件発生。
業歴別では、「30年以上」が6件、「2年以上10年未満」が3件、「20年以上30年未満」が2件、「10年以上20年未満」が1件発生。
地域別では、「新潟市」が7件、「長岡市」・「柏崎市」・「見附市」・「五泉市」・「佐渡市」で各1件発生。
なお、負債総額10億円以上の大型倒産の発生はなし。新型コロナウイルス関連倒産は12件中5件だった。
東京商工リサーチ新潟支店によると「2023年の2桁倒産は12カ月中3回の発生にとどまっていたが、2024年は7カ月経過時点で既に6回発生している」という。
続けて、「また、1月~7月までの累計件数も前年の53件に対し、2024年は72件に達している。産業別では「建設業」の倒産が目立ち、7月は3件(前年1件)、1月~7月までの累計も19件(前年9件)発生しており、今後も動向を注視していく必要がある」と指摘した。
そして、今後については「円安で輸入資材やエネルギーなどの価格上昇が続き、ゼロゼロ融資の返済も始まった。経済活動が平時に戻るなか、資金調達力の乏しい中小企業には売上増が負担になりかねない。従業員の退職阻止や新たな人材確保に賃上げは不可欠だが、そうした流れに対応できない企業を中心に、「人手不足」関連倒産は増勢をたどる可能性が高い」とコメントした。