【不祥事】市職員による不正アクセスで1,400超の人事情報流出、新潟市が懲戒処分
新潟市は8月9日、役所内システムに不正アクセスして部外秘の人事情報を閲覧・収集した職員1人と監督者2人に対する懲戒処分を行ったことを公表した。
処分されたのは、不正アクセスを行った総務部の40歳代の男性職員(係長級職員)、管理監督者の総務部の50歳代の男性職員(課長級職員)と、同じく管理監督者で事案発生当時総務部だった60歳代の男性職員(課長補佐級職員)の3人。
40歳代職員は停職3か月、管理監督者の50歳代職員と60歳代職員はいずれも戒告の処分となった。
この事案は、40歳代男性職員、2020年10月から2023年11月までの間、業務上の必要性がないにも関わらず、人事課が管理するネットワークハードディスクへ不正にアクセスするなどにより、延べ1,400を超えるファイルを個人が使用する業務用パーソナルコンピュータにコピーし、部外秘の人事異動情報を閲覧・収集していたもの。
「(人事情報を)知るはずのない人間が知っているのではないか」という情報提供が職員からあり、内部で捜査を行ったところ、この不正行為が発覚した。
なお、該当のネットワークハードディスクは、定期的なパスワード変更等のセキュリティ上の対策を講じていたが、40歳代の職員は、業務上与えられていた権限を悪用してパスワードを取得したうえで、該当のネットワークハードディスクに不正にアクセスしていたもの。これにより、この職員は2024年7月に不正アクセス行為の禁止等に関する法律違反により罰金20万円の略式命令を受けた。
不正アクセス行為を行ったことについて、40歳代職員は、自分自身の興味、好奇心を満たす動機で行ったとのことで、警察の事情聴取に対して「とんでもないことをしてしまった」と述べているという。
新潟市の中原八一市長は、次のコメントを発表した。
今回の事態を重く受け止め、今後はこのようなことが起こらぬよう、改めて全職員に情報セキュリティポリシーの遵守や個人情報の適切な取り扱いを徹底するよう指示したところであり、再発防止に取り組み、市民の皆様の信頼回復に努めてまいります。