【後継者不足の解消へ】新潟県加茂市がオープンネーム事業承継「relay(リレイ)」と連携、事業承継セミナーを開催
新潟県加茂市は2024年8月28日、事業承継マッチングプラットフォーム「relay(リレイ)」を運営する株式会社ライトライト(宮崎県宮崎市)と連携し、小規模事業者・個人事業者向け事業承継セミナー「明るい未来の選択肢を考える事業承継」を開催した。
加茂市産業センター2階の現地会場には当日20名ほどの事業者が着席。同時にオンラインでも配信された。
プログラムの内容は、ライトライトの事業承継プラットフォーム「relay」の紹介と説明からはじまり、同社の事業承継士である籾田顕佑氏が「あなたの後継者をさがそう」というテーマで講義を実施。
その後は実際に「relay」を利用し事業承継に至った新潟市南区の佐藤果樹園、佐藤克行氏のトークセッションがあり、新潟県事業承継・引継ぎセンターによる支援内容の紹介で締めくくられた。
加茂市とライトライトは、第三者承継の推進に向けて加茂市内の後継者募集に特化した特設ページ「relay the local 加茂市」の共同運営を行っている。日本国内全体では、年間でおよそ5万件の会社が廃業するなか、その6割が後継者不在による黒字廃業なのだという。
オープンネームによる事業承継を広げ、地方創生の起爆剤となるべく、県内では7つの市町村ですでに提携を進めている。
講義後に設けられた質疑応答で、参加者より「事業が赤字の場合でも引き継ぐことは可能か?」という質問がなされると、「全体のうち2割は赤字で引き継いだ事業がある。これまでの実績や今後の将来性なども加味し、赤字でも数千万の価格で承継されたパターンもあるため、まずは相談してほしい」などと回答した。
トークセッションでは2023年10月に事業を譲渡した佐藤果樹園の佐藤克行さんが登壇。承継を考えた経緯や流れについて話した。事業を承継した引き継ぎ手は、現在新潟県に居住地を移し、佐藤さん指導のもと、果樹園を引き継ぐ準備を進めているという。
新潟県事業承継・引継ぎ支援センターの松尾隆サブマネージャーは、「うちは国からの委託で実施している公的な窓口のため、安心して相談にきてほしい」と話し、具体的な相談例や実績などを説明した。
加茂市商工観光課は引き続き、ライトライト、新潟県事業承継・引継ぎ支援センターと連携し、事業承継を進めていくという。
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relay the local × 加茂市