新潟県、歳出が歳入を上回っている状況
2021年度に基金が枯渇
新潟県は、2016年度と17年度において歳出が歳入を上回っていることを発表した(表参照)。不足分は、貯金にあたる「財源対策的基金」から補てんしているが、今後、歳入歳出改革が進まなかった場合は、2021年度に基金が枯渇するという。
歳出が歳入を上回ってしまった要因は様々。歳入面では、交付税の減少(人口減少に伴う減少、算定上の単価削減の伴う減少など)、県税の減少(県は社名を公表していないが、東京電力の会社再編に伴う減少のようだ)、電源立地交付金(算定方法の見直しによる減少)などの影響が大きい。歳出面では、社会保障関係費用の増加、退職手当の増加(退職手当債の発行減に伴う負担増)などの影響が大きい。
また、公債費に占める交付税措置額の割合が減少傾向にあることから、実質公債比率が高まっており、このままだと2022年度に、実質公債比率が18%超となるという。仮りに18%超となった場合、起債にあたり総務大臣の許可が必要となる「起債許可団体」となる。
こうした状況を改善するため、県では、今年9月をめどに、有識者などで構成する検討会議を発足。できるところから改善していくとともに、来年秋までに歳入歳出改革に向けた行動計画を策定するという。