重量物運送を手がける(株)友枝運輸(新潟県見附市)の破産手続開始が決定、県内22番目の新型コロナ関連倒産
株式会社東京商工リサーチ新潟支店によると、株式会社友枝運輸(新潟県見附市、資本金2,400万円、飯野茂社長、従業員16名)は18日に新潟地裁長岡支部に破産申請し、21日に破産手続開始決定を受けた。破産管財人には高橋信行弁護士(高橋信行法律事務所、新潟県長岡市)が選任。負債総額は約1億4,500万円が見込まれる。
同社は1965年、聖籠町において北都運輸株式会社として設立し、鋼材関係の重量物運送を主力業務として業容を拡大した。ピーク時には売上高4億円規模となったが、バブル経済崩壊以降の業績は悪化の一途を辿り、1996年10月、主要取引先の倒産に連鎖して再度の資金ショートを起こす事態となった。
この後、数回の本社移転や2004年3月の新葉運送株式会社への商号変更を経て、2009年2月に現社長の飯野茂氏が新葉運送を買収。同年6月には見附市に拠点を移し、2011年4月、株式会社友枝運輸に商号変更した。近年においても大型トレーラーによる重量物運送を主力とし、2019年3月期には売上高2億7,456万円、当期純利益1,151万円を上げたが、既往からの債務超過が続き、脆弱な資金繰りとなっていた。
また、飯野氏の高齢化に加えて、新型コロナウイルス感染拡大以後は売上低下や借入金増加、従業員との関係悪化も重なるなど、事業継続が困難な状況となり、今回の措置となった。なお、新潟県内における新型コロナウイルス関連破たんは22件目となる。