「新潟 IoT ハッカソン」リポート(2日目)
2日間のハックを終え優勝チームが決定
日本で初めてとなる「NB-IoT」通信基盤を使った「新潟 IoT ハッカソン」が17日、前日に引き続いてNICOプラザ会議室(新潟市中央区)で行われた。主催は、(公財)にいがた産業創造機構(NICO)。1日目(16日)は午前9時から午後7時30分までチームの結成(全8チーム)、技術説明、課題のインプットを行ったが、2日目は、各チームがビジネスモデルを完成させてプレゼンテーションを行った。
ハッカソンは、ソフトウェアのエンジニアリングを指す「ハック(hack)」と「マラソン(marathon)」 を組み合わせた造語。エンジニア、プランナー、マーケターなどの参加者がグループにわかれ、数時間から数日間という一定期間の中で、あるテーマの下でビジネスプランを含めた提案や試作開発を行って、その技能や企画力を競うイベント。今回の新潟 IoT ハッカソンでも、エンジニアやプランナー、マーケターなどがチームを組み、2日間で、テーマに沿ったアイデア出しから試作開発までを行い、競う。
今回のテーマは、「雪国新潟の冬の暮らし(除雪・消雪、交通、エネルギー、利雪)×IoT」。17日は、全8チームが、午前8時から午後3時までプレゼンテーション資料の作成やビジネスモデルのシステム構築を行った。構築では、日本で初めてとなるソフトバンクの「NB-IoT」通信基盤が登場した。
午後3時には、各チームによるプレゼンテーションが開始。審査は、NICO副理事長の武本清志氏や同イベント運営事務局である株式会社ウフル(東京都港区)loTイノベーションセンター所長の八子知礼氏などが務めた。審査では、「これまでにないアイデア」、「着眼点」、「新しい通信規格を活かせているか」、「実際に実現可能か」、「デザイン性」、「実際に利用される可能性が高いサービスか」、「テーマに沿った課題解決が提供されているか」などが求められた。
1位は、チーム「蛇口ハック」の「冬場の家庭用の水道管破裂を防ぐサービス」。水道管破裂による多額な費用負担を予防・対策できないかといったアイデア。ランニングコストも安い水温センサーなどで、稼働状況をチェックするという。計測したデータは、周辺地域にも情報を提供していく構想だ。
2位は、「塩バニラ」チーム。「屋根の雪下ろし作業者の安全管理や勤怠管理をするサービス」を提案した。3位は、「雪かき転落者 救助隊」チームの「長靴にセンサーを設置して転落者を救助するサービス」などが登場した。
NICOの武本副理事長は、「ハッカソンは通過点。NICOの支援も活用してもらい、さらに磨きをかけてほしい」と話していた。