新潟市消防署が亀田地区の伝統的特産物「亀田縞」を活用した火災予防広報板の寄贈式と広報要請式を開催

左から特命広報担当 消太くん、新潟市江南消防署の本間勝嘉署長、亀田商工会議所の五十嵐豊会頭

新潟市江南消防署は23日、亀田商工会議所(新潟市江南区)、立川織物工場(新潟市江南区)、中営機業有限会社(新潟市江南区)との共同で作成した亀田地区の伝統的特産物「亀田縞」を活用した火災予防広報板の寄贈式と広報要請式を開催した。

亀田縞は、1696年に袋津村を中心に生産された木綿縞が起源とされ、全盛期には660軒あった機屋も、洋装への移り変わりにより需要が低下し、1952年に亀田縞は完全消滅、亀田地域の機業は2社を残すのみとなった。

そこで、全滅の事態を避けるべく、2004年に復活プロジェクトを立ち上げ、郷土資料館に資料として保管されていた古布を徹底的に解析し、忠実に再現した亀田縞が2005年に復活した。現在は様々な形で製品化され、新潟市江南区の伝統工芸品として日本国内はもとより世界的にも人気を博している。

中営機業の代表取締役・中林恵利子氏から亀田縞の生地を受け取る「消太くん」

寄贈式では亀田縞の伝統を守る、立川織物の亀田縞正規伝承人・立川治秀氏と中営機業の代表取締役・中林恵利子氏が出席し、新潟市消防局のマスコットキャラクター「特命広報担当 消太くん」へ亀田縞の生地を寄贈した。

続けて、生地の提供を受けた江南消防署が亀田商工会議所に向けた広報要請式を行った。江南消防署では提供された亀田縞の生地のデータをもとに、火災予防啓発のためのラミネートを使用した広報版を作成。効果的な地域に密着した火災予防広報の展開、かつ地域活性化を目的に亀田商工会議所の加入店舗への掲出の協力を求めた。

亀田商工会議所の五十嵐豊会頭は、「亀田縞をこのように職域を越える形で使ってもらえることで、火災がゼロになることを願う。我々としても各商店街にこのような形で防火の喚起をしていただけるということで大変有り難い」と謝意を述べた。

また、江南消防署の本間勝嘉署長は「亀田縞をモチーフとした“火の用心”をあしらった広報板は、地域の人にさらに防火の意織を高めていただけるものと確信している。今後も江南区の安心安全の確保に向け全力で取り組む所存である」と話した。

今後、亀田縞のデータを用いて作成した広報板は亀田商店街の商工会議所加入店舗の約60店舗に掲出されるという。

亀田縞のデータを用いて作成した広報板(例)

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