新潟南警察署、被害合計460万円の特殊詐欺被害の届出を受理
新潟南警察署は24日、特殊詐欺(架空料金請求詐欺)被害の届出を受理し、捜査に乗り出したと発表した。
被害者は新潟市南区在住の80歳代女性で、2回にわたり合計460万円の現金をだまし取られたという。1回目は、3月19日午前10時頃、被害者女性の自宅に福祉関係会社員を名乗る者から「新潟市に大きな福祉施設が作られることになり、あなたが優先的に入居できる権利が与えられた」などと電話があったが、女性は入居予定もなく断った。
その後、3月22日、女性宅に再び電話があり、「あなたが辞退したので、権利は別の人に譲ることになった」と言われ、その後の3月30日頃、女性宅に電話が来て「あなたの代わりに別の人を入居させるのは名義貸しで犯罪だ。罪にならないようにするには供託金280万円が必要。供託金は後で金融庁から戻される」などと言われ、4月8日に自宅に来た男(ヤッケ姿・リュック 20〜30歳代ぐらい)に現金280万円を手渡した。
2回目は、4月中旬頃、金融庁職員を名乗る男から電話が来たため、名義貸しのことについて相談したところ「あなたが私に話したことは、守秘義務違反で別の罪になる。さらに供託金180万円が必要だ」などと言われ、4月28日に自宅に来た初回とは別の男(服装不明・リュック 20〜30歳代ぐらい)に現金180万円を手渡した。
女性は6月21日に金融庁から供託金が戻ると聞いていたが、戻ってこなかったことから、金融庁に電話をかけたところ、金融庁職員に「それは詐欺だから警察に届け出てください」と言われ、被害に気付いた。
同署の担当者は「女性は息子と2人暮らしだったが、女性が息子に相談したのは、被害に気付いてからだった。電話はなるべく取らないことが一番。もし仮に電話を取った際、内容に不審な点が少しでもあれば、すぐに周りの人に相談するなどを心がけて欲しい。警察では、防犯機能付き電話の利用も推奨している」と注意を呼びかけている。