新潟市が新型コロナウイルスワクチン3,192回分を廃棄へ
新潟市は24日、会見を開き、委託会社の保管手続きミスから新型コロナウイルスワクチン3,192回分を廃棄することになったと発表した。同時に会見の席で「貴重なワクチンを無駄にし、皆様にご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます」と謝罪した。
市によると、23日午後5時30分頃、24日開始の集団接種会場(東総合スポーツセンター)の事前準備の確認を市職員が行った際、ワクチンが未着であることがわかった。そこで、配送業者からのワクチンの受け取り業務などを委託していた会社(株式会社メディカスタッフプロモーション)に確認したところ、誤って受け渡し場所である市役所本館の超低温冷凍庫に収納し再凍結させてしまったことが判明したという。ワクチンはファイザー製で、いったん冷凍庫から出したら冷蔵庫に入れ、その後、5日間程度は使用できる状態が続くという。
市では、21日夜に、この会社の会場責任者に、「(マニュアルに記載されている工程の通りに)配送業者から市役所本館でワクチンを受け取り、すぐにそのまま東総合スポーツセンターに持ち込む」よう電話で指示。会場責任者は、ワクチン受け取りの担当スタッフにこの指示を伝達したが、保冷バッグに入った冷蔵ワクチン(冷凍庫から出したワクチン)を受け取ったスタッフは、市役所本館内の超低温冷凍庫に収納してしまった。ワクチン保存方法の認識不足と社内の連絡齟齬(そご)などが原因とみられるという。
なおスタッフはワクチン取り扱い経験があるが、今回のように冷凍庫のない会場での取り扱いは初めてだった。
一方、市によると、24日のワクチン接種への影響はなく、国から示されているワクチン供給計画に変更がなければ、今後も当面は供給に影響は出ない見通しという。