【長岡市のまちづくり】assemble長岡、1周年記念感謝祭を開催 大手通商店街も巻き込み、若者を引き寄せる地域づくりへ
株式会社ATOMicaが運営する「assemble長岡」が、設立から1周年を迎えた。
このことを記念して、同社は、長岡市商店街も巻き込んだ感謝祭を開催した。催しには、同社の南原一輝共同代表取締役の他、長岡市商店街連合会の安藤栄治理事長、小柳建設株式会社の小柳卓蔵代表取締役社長らもゲスト出演し、「若い世代に選ばれる地域づくり」をテーマにしたパネルディスカッションも行われ、長岡市内を中心に42人が参加した。
話の中で、安藤栄治理事長は、約30年前に、研修で自身が訪れたアメリカ西海岸で見聞きした体験を語り、「かつて賑わっていた長岡の商店街が、社会変化への対応不足により活気を失った」ことを指摘。今後は「アメリカ風ではなく、交通弱者に配慮したヨーロッパ型の都市設計で、コンパクトシティの原型をつくる必要性がある」とした。
また、小柳代表取締役社長は、首都圏へ1時間程度でアクセス可能な同市の利便性について触れ、「長岡には大きなポテンシャルがある」と同市を賞賛。近い将来、高齢化などが進み、自動車での移動が必要になる都市郊外でのビジネスを行っていくことが困難になっていくと予見し、今後ますます「公共交通機関が使える駅周辺への人の流れが重要になる」とした。その上で「商店街が経済の循環において重要な役割を果たようになる」とし、今後の商店街の役割について述べた。パネルディスカッションでは、参加者の中からも質問がなされ、地域活性化や若者の挑戦をどう後押ししていくかについて、積極的に意見が交わされた。
その後の交流会では、長岡市内名店の料理が振舞われ、参加者は、地元の美味しい料理を楽しみながら、名刺交換などしてお互いの交流を楽しんだ。
長岡市内から参加した50代男性は、「初めて参加したが、学びがあった」と語り、同じく市内から参加した40代女性も、「いろんな視点からのまちづくりの話が聞けて良かった。“若者に残ってもらう”ということに共感した」と述べた。
南原共同代表取締役社長は、「イベントを企画して本当に良かった。これだけ多くの地域の方にお使いいただけている。1年目としてはうまくいった方ではないか。今後は、地元の企業と学生をマッチングするなど、この場だからこそできる新しい挑戦を通して、地域の人々に愛してもらう場にしていきたい」とコメントを述べた。
(文・写真 湯本 泰隆)