【フィットネス】メダリストの有森裕子さんを特別講師に招聘(新潟県長岡市)

新潟県長岡市は10月26日、女性の運動不足解消と健康づくりを目的とした「女性のためのランニング・フィットネス体験Day」を、市内にある国営越後丘陵公園で開催した。長岡市内から集った127人が、ヨガやピラティス、健康測定などに親しんだ。

会場となった国営越後丘陵公園

同イベントでは、バルセロナやアトランタオリンピックの女子マラソンで、銀メダルや銅メダルを獲得した有森裕子さんを招聘。有森さんを特別講師としたランニング教室も開かれた。

参加者にランニングの指導をする有森裕子さん

有森さんは新潟との縁が深く、長岡市とは、昨2023年度にラストイベントを迎えた長岡市の三島地域で行われていた「みしま西山連峰登山マラソン大会」でのゲストランナーや、今年3月31日まで存続していた越後長岡応援団の一員としても繋がりがある。イベント終了後、有森さんに新潟県や長岡市の印象を尋ねた。

―新潟県や長岡市との関わりは?

新潟はものづくりのイメージが強い。私もコーヒーが好きで、愛用の焙煎機は三条市のメーカーが作ったもの。良いものを作るイメージが強い。爪切りやハサミなどの職人のものも好き。(買い物をするときに)燕市や三条市のメーカーを意識して探すこともある。

長岡市との関わりは、2011年のエンジン01オープンカレッジの際に講師として派遣されて来岡したのが初めて。その後は、プライベートで何度も長岡花火を見に来るようになった。

新潟県の人々は、何かをするとき、ノリが良い人たちが多いように感じる。長岡の人で、(有森さんが代表理事を務める)認定NPO法人『ハート・オブ・ゴールド』を応援してくれる方も増えた。

 

―長岡花火の印象について

長岡花火は『復興』の意味を持った花火。だからこそ、想いを乗せて見ることができ、何回見ても感動する。長岡花火を初めて見たとき、「花火って泣けるものなんだ」と感じた。父親が亡くなった年の花火は特に感動的だった。母親はもう3回くらい連れてきている。

 

―会場となった越後長岡丘陵公園について

広い敷地があり、コスモスのような自然も豊かで羨ましい。芝生の上から裸足になり、足の裏から体を使って練習できるところが良い。冬もスノーシューを履きながらのトレーニングができそうで、このような場所があることを、非常に羨ましく思う。

外の人というのは、気まぐれ。だから、外の人から愛されたものがあったとしてもそれはほんの一瞬。長続きはしない。だからこそ、外向けのものではなく、地元で先祖代々大切に受け継がれているものを、皆に愛されるものにしていく必要がある。どんなに良いものであっても、地元に愛されなければ続けていくのは難かしい。これが大事なポイントだと思う。

(聞き手・文 湯本泰隆)

 

有森裕子さんプロフィール

1966年岡山県生まれ。バルセロナ、アトランタオリンピックの女子マラソン

では銀メダル、銅メダルを獲得。2007年にプロマラソンランナーを引退。現在はワールドアスレティックス(世界陸連)カウンシルメンバー、日本陸上競技連盟副会長、認定NPO法人ハート・オブ・ゴールド代表理事等を務めている。2010年6月には国際オリンピック委員会(IOC)スポーツ賞を日本人として初めて受賞。

 

 

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