【キシャメシ】卸団地の胃袋を支え続ける町中華・紫竹苑（新潟市東区）のでかオムライス

本日のキシャメシ、実は東区に「話題の新店」を訪ねるつもりだったが、いざ行ってみるとまだ13時前だというのに「麺が売り切れのため閉店」と手書き看板が出ていた。さすがに行列に並ぶ暇などないので、早い時間に行っても断念することになっただろう。

踵を返し、流通関連の企業が林立する東区の卸団地へ。するとなんとも年季の入った、見た目インパクトのあるトタン看板の店に出くわす。周りの風景とのギャップがかなり異質で、もう「味わい」とかそういうのからはみ出しているのだ。ああそういや、紫竹苑（新潟市東区）があったな。久しぶりに行ってみようか。

紫竹苑はいわゆる町中華で、とにかくメニューの品ぞろえが豊富。卸団地に努める多くの会社員が、この店で栄養を補給し、午後の業務に向かっている。記者もこれまで幾度となくお世話になった。

さて何を食べる。紫竹苑と言えばカツカレーが人気なのだが、記者の場合、ここに来たら3回に2回はオムライス。中華屋のオムライス。上にとろとろの半熟オムレツが載り、デミグラスソースで食べさせる洋食屋の「たんぽぽオムライス」も好きだが、薄焼き卵でケチャップライスを包んだ「町中華オムライス」もこよなく愛している。ちなみに一番好きなのは、卵の上にケチャップで「LOVE」と書かれた「萌え萌えオムライス」だ。

カウンターに座ってオムライス（税込1,000円）をオーダー。周りを見まわすと、紫竹苑特有の「アルビレックス固め」。ポスターからフラッグ、タオル、選手のサインとアルビだらけ。選手もたまに食べにくると聞く。カウンターの横では、常連客が女将さんを相手に昨日のマイルCSの反省会。町中華っぽい、あたたかな雰囲気。

北京鍋を振る大将の手つきがこなれている。パーテーションがあるのではっきり姿は見えないが、中華レードルでカッカッと気持ち良い音を立てながら豪快にライスを炒めていくのが伝わる。テンションが上がり始める。

ややあって着皿、おお相変わらずデカいね。食べ応えあるぞ、これ。サラダと中華スープも付いてくる。地味だがおしんこが3種類（福神漬、きうり、たくあん）付いてくるのもプチ嬉しい。

中華屋オムライスは、中のケチャップライスによって味わいが変わってくる。紫竹苑はケチャップたっぷりでしっとり仕上がったライスがギッシリ固められているタイプ。かなり大きめの外観に加えて、ライスがギッシリ詰まっているので、さらに食べ応えがある。

どんどん食べすすむ。まあこの手のオムライスで「不味い」に当たったためしはないが、実際、紫竹苑のオムライスは好きなタイプだ。かなり腹にたまった感はあるが、完食。

新潟市東区には紫竹苑のほか、琴吹食堂やアベック食堂など、その場所の産業と結びつきが強い町中華が何軒か思いつく。長く続くこういう店はことごとく、味もボリュームも文句なしだったりするからやめられない。

（編集部 I）

【紫竹苑】

新潟市東区紫竹卸新町1997-4

営業時間　10:30～15：00

定休日　日、祝

<グーグルマップ 紫竹苑>

【キシャメシ】は、にいがた経済新聞編集部のメンバーが、日々の取材活動の合間にいただく昼ご飯を日替わりで、真正面から他意を入れず、何モノにもとらわれず、お仕着せのグルメリポートに背を向け綴った、キシャの日常モノローグ。さて明日の担当キシャはどこで何を食べるのか、お楽しみに。