新潟市中央区に「ウメザワドライ桜木店」がオープン
店舗には「ユー・ボックス」などの機能が初登場
クリーニング、コインランドリー事業などを手がける株式会社ウメザワドライ(新潟市中央区)は先月15日、桜木店(新潟市中央区)をオープンした。店舗には「U-Box(ユー・ボックス)」などの機能が初登場したほか、同社初となる「オーナー制度」のもとで開店したことから注目を集めている。
店舗の住所は新潟市中央区女池南1-8-2。同社の創業の地に程近くになる。取り扱い品目は、一般クリーニングのほか、しみぬき、和服の丸洗い、布団、ジュータン丸洗い、洋服直しなど。また昨年11月に開店したコインランドリーが併設されている。「コインランドリーは24時間利用可能で、防犯カメラなど安全対策も万全です」(石山商子店長)。さらに、クリーニングした季節の衣類を次シーズンまで、クリーニング代+180円で預かるサービス「ユー・クローク(U-Cloak)」に加え、「ユー・ボックス」をウメザワドライグループとして初めて設置した。
このユー・ボックスは、店の外側に投入口が設置してあるボックスに24時間いつでもクリーニングをする衣類を預けることができるサービス。利用にさいし、まず店頭で年会費324円を払って会員になり、専用バックとカードキーをレンタルする(レンタル料は1回のみ540円かかる)。利用方法は簡単で、カードを通して、衣料などを入れた専用バッグをボックスに入れるだけ。すると引換券がでてくる。「お店の営業時間に間に合わない方や、お店が混んでいて預けるまでに時間がかかりそうな時に便利です」(同)。
一方、人材の確保が厳しいといわれるなか、初めて「オーナー制度」を取り入れて開店したという。オーナー制度とは、店舗や必要な設備などは会社側で準備する一方、店長はウメザワドライの会社員ではなく、個人事業主(オーナー)として経営にあたる制度。オーナーは、初期投資額を抑えながら個人事業をスタートすることができるうえ、所得も店の売上高に応じて増えるメリットがある。一方で、パートやアルバイトは自前で確保する必要がある。
石山店長は、平成16年に同社にパート社員として入社し、クリーニング店「クイックボーイ小新店」で働き始めた。平成21年にはパートナー社員(準社員)に、平成26年には正社員となり、パート向けのマニュアル作成、パート社員向け経営理念の浸透、新人教育などの業務に携わってきた。また「網川原店、青山店、内野店の立ち上げにも関わってきた」(同)と話す。そして今回、新しく開発したオーナー制度の第一号になった。開店に際し、「床材や壁紙などの店舗設計、開店チラシのデザインなど本社と一緒に作り上げてきた」(同)という。
同社ではこれまでフランチャイズを行っていたが、人材確保が難しくなるなか、時代に対応した新業態を開発した格好だ。今後、桜木店で成功モデルを作ることができれば、今後、新店舗の展開方法として活用していくことも検討しているという。
ウメザワドライは、「ウメザワドライ」のほか、仕上がりとスピードを重視した「クイックボーイ」、クリーニングとリフォーム(洋服の修理)をロープライスで提供する「ハニーズ」、和風ショップ「洗濯屋十兵衛」などのクリーニング店を約40店舗展開している。10年前に、トヨタ式生産方式の主要な要素であるジャストインタイム(カンバン方式)を新潟のクリーニング業界に初めて持ち込んだことでも知られる。