【食品衛生監視員の任命誤りなどが判明】要件を満たさない職員を知事が任命、資格に対する認識不足が原因

新潟県庁

新潟県福祉保健部生活衛生課は11月28日、食品衛生監視員の資格要件を満たしていない職員による食品衛生監視業務への従事および当該職員への任命誤りが判明したと発表した。

食品衛生監視員とは、食品衛生法等に基づき、食品営業施設などへの臨検による食品や帳簿書類の検査、試験に必要な食品などの収去、食品衛生に関する指導および食品営業許可申請に基づき実施する営業施設の基準の検査などを業務とする。

なお、食品衛生監視員は、食品衛生法第30条に基づき、食品衛生法施行令第9条で規定されている資格要件を満たす職員から知事が任命する。

今回は県職員の中から任命している食品衛生監視員の中で、資格要件を満たしていない職員1名が食品衛生監視員の資格を要する業務に従事していたことが判明したことに加え、過去に当該職員に対して食品衛生監視員を任命していた期間があることが判明した。

2023年12月、県は職員から「食品衛生監視員の身分証の発行を受けていない職員が、食品営業施設の許可検査に係る立入業務を実施している」と指摘があったことから、食品衛生監視員の任命状況や、当該職員が従事していた業務を調査したところ、上記の事実が判明した。

また、2018年度以前に検査した施設は、既に資格を有する他の職員により更新検査が行われているが、2019年度以降に当該職員が検査した106施設では、資格を有する職員の検査が行われていないことが判明した。(食品営業施設の許可の有効期間は5年間であり、随時更新の検査を行う)

このような事態となった原因は、当該職員が食品衛生監視員の資格を持っていないと認識を持ちつつも、環境衛生監視員の有資格者であり、食品衛生監視員の資格を要する業務についても従事できるものと誤認していたことや、当該職員が在籍する所属において、確認や認識が不十分であったことなどが原因だという。

環境衛生監視員とは、旅館業法、理美容師法、公衆浴場法および水道法などに基づく監視指導などの業務を行う。

県は今後、再発防止策として、過去5年間に当該職員が検査を担当した施設に対し、改めて食品衛生監視員の資格を有する職員による検査を実施するとともに、本庁主務課(生活衛生課)から各所属に対して、改めて資格要件の周知・説明を行うなどの対策を実施し、今後は有資格者によって適切な業務が執行されるよう徹底していくとしている。

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