【防腐作用・抗菌効果】燕市の金型メーカー有限会社フナックスが開発した「笹配合のプラスティック」テーブルウェア
県央・燕市の金型製造業、有限会社フナックスが独自開発したテーブルウェアが面白い。
同社は1983年の創業。プラスティック金型、ダイカスト金型の設計・製造を主に、技術に根差して県央のものづくりを支える職人集団のメーカーだ。
ここまで数え切れきれない数の金型を製造し完全なBtoB企業として歩んできた同社が、ほぼ初めてエンドユーザー向けとして6年前から商品開発に取り組んでいる「Leaf Table Ware(リーフテーブルウェア)」という笹を配合したプラスチックを使用した食器やカトラリーグッズのシリーズである。
「小さな子供が安心安全に使える食器が作りたくて、天然の抗菌作用のある笹を配合したプラスティックを開発しました」とはなすのは有限会社フナックスの船山智裕社長。
笹には元来、天然の防腐効果、抗菌作用があり、新潟名物・笹団子の例にもあるように、昔から保存食を包むのに使用されてきた。ここに着目し、パウダーにした笹の葉を配合したプラスティックで食器を作ることを発想したのだという。
上記の試験結果を見ると、その効果に驚く。接種直後にはほぼ同数だった黄色ぶどう球菌、大腸菌だが、24時間経過した後では、普通のプラスティックではむしろ増殖しているところ、笹配合のプラスティックの元ではほぼ死滅しているのだ。
現在、商品ラインナップは「プレートディッシュ」「スープディッシュ」「マグカップ」「スプーン&フォークセット」とそれら4種を組み合わせた「テーブルウェアセット」の、合わせて5種。いずれも普遍的なデザインで幅広いユーザーに対応する。デザインについては、自社やデザイン事務所だけでなくターゲットユーザーである一般主婦・子供達の意見を取り入れたという。
一般はもちろん、保育園、幼稚園や高齢者施設などで需要が高まりそうだ。