株式会社デベロップ(千葉県)が、新潟県内で初となる移動型ホテル「レスキューホテル」の災害協定を村上市と締結へ

「レスキューホテル」の客室(ツインルーム)

株式会社デベロップ(千葉県)は、災害などの有事に被災地に駆けつけるコンテナ型移動ホテル「レスキューホテル」の出動に関する災害協定を15日に新潟県村上市と締結する。現在57の自治体や国土交通省と協定を締結しているが、新潟県内の自治体では初めての締結となる。同日、村上市役所で記者会見を行う予定。

今回の村上市との協定締結においては、レスキューホテルが自然災害の備えとして被災地の仮設住宅設置までの橋渡しとなることや、新型コロナウイルス感染症の拡大防止策となることなど幅広い活用面が決め手となった。

同社が運営するホテル「ホテル アールナイン ザ ヤード シリーズ」は、建築用コンテナモジュールを利用した1棟1客室のホテルで、1室13平方メートルというコンパクトながら、隣室と壁を接しないため静粛性に優れているほか、ベッド、ユニットバス、冷蔵庫、電子レンジ、空気清浄機を全室装備している。全国に35店(1,170室)を展開しており、コロナ禍においても1棟1室の独立構造が密を回避することなどで、稼働率約7割を維持しているという。

このコンテナ型ホテルを災害用に移動型にしたのが、レスキューホテル。2011年の東日本大震災で被災者が生活に大きな負担を強いられている状況を多くの避難所で目の当たりにし、発災後に安心安全なプライベート空間を迅速・簡便に提供したいと思い、誕生したという。

2020年4月に長崎クルーズ船内における新型コロナウイルス感染拡大防止対策としてレスキューホテル初の有事出動を行ったほか、2020年6月には東京都三鷹市および東京都千代田区へPCR検査体制強化のために出動。さらに2021年2月には東京都内民間病院から出動要請を受け、PCR検査施設としての稼働を開始するなど有事インフラとしての活用が活発化している。

「レスキューホテル」設置の様子

HOTEL R9 The Yard シリーズ 外観

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