【燕三条の工場で作りました】輸入品の産地を偽り販売、会社役員の中国籍女性（37歳）などを逮捕（新潟県三条市）

三条警察署、燕警察署、県警生活保安課の合同捜査班は1月27日、新潟市江南区曽川在住で会社役員の中国籍女性（37歳）と、その夫である男性（37歳）を不正競争防止法違反（誤認惹起行為）の疑いで逮捕した。

逮捕された夫婦は共謀のうえ、2023年12月下旬から2024年8月中旬までの間、8回にわたり、新潟県内の卸売業者に対し、日本国内で製造されたものではない蒸し器付き雪平鍋合計29個に「日本製」や「MADE IN JAPAN」などと虚偽を表示し、代金合計5万1,678円で販売譲渡した。

さらに、インターネットショッピングサイト上に、日本国内で製造されたものではない中華鍋を「原産国／製造国　日本製」、「モノづくりで有名な燕三条の工場で作りました」などと虚偽広告を掲示した。

そして、2024年5月中旬、その広告を見て購入を申し込んだ岩手県在住の40歳代男性に対し、同中華鍋1個を代金6,280円で販売譲渡し、不正競争を行った疑いがもたれている。

2024年3月に新潟県警に相談があり、事件が発覚。その後、警察による捜査の結果、偽装した蒸し器付き雪平鍋および中華鍋を販売する会社の代表取締役を務める中国籍の女性（37歳）と、その夫である男性（37歳）の逮捕に至った。

三条署によると、逮捕された女性は警察の取り調べに対し、黙秘を貫く一方で、夫である男性は「会社では商品が日本製でないにも関わらず、日本製であるかのような商品説明を表示していたことは知っていました」と述べているが、自身の関与については黙秘しているという。

また、販売された偽装した蒸し器付き雪平鍋および中華鍋は、中国から輸入されたものではあるが、製造された国などの詳細は現在捜査中。

新潟県内では、米などの食品に関する産地偽装の摘発事例はあるが、製品に関する産地偽装の摘発は、今回が初の事例となるという。