北陸信越運輸局(新潟市)が新潟県湯沢町のタクシー会社2社から申請のあった一括定額運賃を認可

昨年11月に発表された国交省の報道資料

国土交通省北陸信越運輸局(新潟市)は12日、新潟県湯沢町のタクシー会社2社から申請のあった一括定額運賃を認可したと発表した。一括定額運賃とは、タクシーの複数回の利用分の運賃を一括して支払うもので、国交省は昨年11月に一括定額運賃を制度化した。北陸信越運輸局管内(新潟県、長野県、富山県、石川県)では今回が初の認可となる。

認可されたのは、株式会社アサヒタクシー(新潟県湯沢町)と、ゆざわ魚沼タクシー株式会社(湯沢町)で、この制度を活用して、住民の移動手段の確保に関する実証実験を行うとしている。

湯沢町の土樽地区(住民数205人)と旭原地区(住民数161人)は、約6キロメートル離れた同町の岩原地区などを生活圏としており、土樽、旭原地区と岩原地区の間にはターミナル的機能を持つ岩原トラジットセンターからシャトルバスが運行している。しかし、1日あたり8本程度であり、朝夕の通勤・通学時間が中心で日中の時間帯における移動手段の確保が課題となっていた。

そこで一括定額運賃により、岩原トラジットセンターから土樽地区、旭原地区の間をタクシーを割安運賃で移動できるようにすることを目指した。運賃額は通常利用した場合と比較して1割程度割引される。具体的な運賃は、1週間利用券(4回券)が8,440円、1か月利用券(12回券)が2万5,320円で、通常料金(1週間9,360円、1か月2万8,080円と試算)より安くなっている。

実施期間は16日から9月12日までで、湯沢町で開催される野外音楽フェスティバルのフジロックフェスティバル開催日と前後の日の期間(8月19日から23日まで)は除くとしている。

北陸信越運輸局は「約5.9キロメートルの距離のタクシー通常料金よりも約1割安くなるので、利用してほしい」と話していた。

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