【負債総額は約19億3,000万円】ボックスカルバートなど製造の永井コンクリート工業(新潟県柏崎市)が破産開始決定
東京商工リサーチ新潟支店によると、マンホールやU字溝、ボックスカルバートなど製造の永井コンクリート工業株式会社(新潟県柏崎市、設立1963年2月26日、資本金7,500万円、永井義行社長)が2月21日、新潟地裁に破産を申請し、同日付けで破産開始決定を受けた。なお、負債総額は債権者112名に対し、19億3,079万円。
永井コンクリート工業は、1931年創業、1963年に法人化した事業体で、各種コンクリート製品の製造を手掛けていた。同社製品は特殊なものが多く、「ボックスカルバートの永井」としての知名度も有し、幅広い工法を取り入れて施工現場にマッチした製品を多数提供していた。
工場は本社の他、下山田工場、十日町工場、村上工場、青森工場があり、法人化以降は事業拡大を進めていた。しかし、市況低迷や他社との競争激化等で1997年3月期は34億8,304万円の売上高を計上していたが、近年の売上高は17億円台に落ち込み、連続赤字の状態にあった。
2021年には劣後ローンの導入、2022年にはコロナ融資も調達して資金繰りを繫いできたが、2023年7月には金融機関が債権譲渡及び動産譲渡登記を設定し、与信不足の状態が顕著となっていた。2025年3月期に入っても状況は好転せず、スポンサーなども募り経営再建にも努めたものの、資金繰りが限界に達し今回の事態に至った。
新潟県内における新型コロナウイルス関連破たんは182件目となる。