新潟県が静岡県熱海市の土石流災害を受け、県指定の土砂災害警戒区域と危険地区の机上点検結果を発表

新潟県は19日、静岡県熱海市で発生した土石流災害を踏まえて実施した新潟県指定の土砂災害警戒区域(5,357区域)と、危険地区(3,028地区)の机上点検の結果を発表した。

土石流の土砂災害警戒区域のうち、建物が破壊され大きな被害を生じるおそれのある特別警戒区域内に人家を有する箇所が277か所あることを確認した。その277か所を県、地質調査会社および、測量コンサルタント会社が衛星画像データ等を使用し、新たな崩壊や盛土などの地形改変の有無を目視により確認した結果、地形改変が22箇所確認された。

しかし、新たな崩壊ではなく地形の経年変化の箇所であること、公共工事等において適切に管理されている箇所であること、盛土と渓流との位置を確認し、直接渓流に流出するような位置関係ではない箇所であることなどが確認できたため、土砂災害につながる恐れのあるような状況は確認されなかったという。県では念のため、22か所のうち盛土が確認された新潟県佐渡市の2か所について、20日に現地点検を実施する予定。

一方、林野庁の定めにより土石流発生のおそれがある地区として県が指定している危険地区のうち、土砂の流出危険度が高く、かつ、下流に人家を有する276地区が調査対象地区となり、衛星画像データ等を用い、地区内における新たな崩壊や切土・盛土が19か所あることを確認した。

机上点検により抽出した箇所について、土砂等流出のおそれがないか、職員による現地点検を21日までに実施し、現地点検結果は速やかに公表するとしている。

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