万代高校と新潟食料農業大学が連携協定締結 高校生の探究学習の充実や食料産業の人材育成目指す

連携協定締結式の様子
新潟市立万代高等学校(新潟市中央区)と新潟食料農業大学(新潟県胎内市)は3月11日、高校生の探究学習の充実や、食料産業の人材育成などを目的とした連携協定を締結した。
新潟食料農業大学では2022年度から、高校生の進路研究や学習意欲の向上を目的として、万代高校英語理数科コースの生徒を対象に体験プログラムを実施。「イネの観察や品質測定」や「冷凍食品に関する体験講義」といった農業と身近な食に関する内容の授業や、大学授業体験イベントなどを開催してきた。
今回の連携協定締結で、そうした取り組みをさらに一歩進める。高校生が新潟食料農業大学の教員に相談ができる体制を構築して探究学習を支援するほか、大学の設備を用いた実習や授業の見学受け入れ、高校生と大学生の交流などにも取り組んでいくという。

万代高校の田村裕司校長

新潟食料農業大学の中井裕学長
万代高校の田村裕司校長は「本校は総合的な探求の時間にも力を入れており、(そうした学習は)キャリアプランニングや課題解決能力を高めることにも繋がっていく。しかし、多岐にわたるテーマを生徒がそれぞれ進めていくため、高校の教員だけでは限界がある。大学の先生方の力を借りることができれば、本校の総合的な探求の時間はより充実したものになると思う。魅力ある先生方との出会いなど、この連携協定は発展性のあるものだと期待している」と語った。
新潟食料農業大学の中井裕学長は「我々が重視しているのは、現場に出て、現場を学ぶこと。高校生にもぜひ、そういった形で学んでもらいたい。今後、高校からもリクエストがあると思うが、できる限り応えて、一緒に様々なことをやっていきたい」と話す。
さらに「今後さらに高大『社』連携という形に発展させようと思っている。大学を通じて、企業や行政を知る幅広い目を高校生にも持ってもらえたら」と今後の展開についても語った。