【全国平均の約2倍】新潟県内企業の5%が業歴100年以上 帝国データバンク調査

帝国データバンク新潟支店の資料より
帝国データバンク新潟支店は3月13日、2025年に節目を迎える「周年記念企業」と「老舗企業」に関する調査結果を発表した。同調査によると、新潟県内では今年3,476社が10年刻みの周年を迎え、うち40社が100周年、1社が300周年を迎えることが明らかになった。
調査結果では、新潟県内の企業で業歴が100年以上の「老舗企業」は1,564社(構成比5.0%)あり、全国平均の2.8%を大きく上回った。業種別では「小売」が420社(同26.9%)で最も多く、次いで「製造」が364社(同23.3%)、「卸売」が300社(同19.2%)、「建設」が281社(同18.0%)となっている。
周年記念企業の中でもっとも多かったのは「50周年」の527社(同15.2%)。業種別では「建設」が1091社(同31.4%)で最多となり、以下「サービス」732社(同21.1%)、「小売」507社(同14.6%)と続いた。
老舗企業を売上規模別にみると、「1億円未満」が771社(同49.3%)でほぼ半数を占め、「1億円以上10億円未満」が552社(同35.3%)、「10億円以上50億円未満」が182社(同11.6%)となっている。一方、「100億円以上」は30社(同1.9%)、「50億円以上100億円未満」は29社(同1.9%)にとどまった。
帝国データバンク新潟支店は「新潟経済の大きな特徴に老舗企業の多さがある」と分析。業歴「30年以上100年未満」の”準老舗”企業も全国平均の57.9%に対し、新潟県は64.3%と上回っていることを指摘した。
一方で、業歴10年未満の若い企業は全国平均の9.5%に対して新潟県は6.6%と低く、「新たに企業を興す動きが少ないことが課題」と同支店は指摘している。
県内企業で最も古い老舗企業としては、長岡市の吉乃川株式会社(創業1548年)が477年、上越市の株式会社大杉屋惣兵衛(創業1592年)が433年の業歴となる。