「若者が集まり、挑戦できる場所を」 大学生3人が沼垂にY2Kファッションを取り扱う古着屋を期間限定でオープン 他校・他大学の学生と協力した取り組みも(新潟市中央区)

左から、佐藤知也さん、中村碧波さん、老田大輔さん。佐藤さんと中村さんが運営を、老田さんが広報を担当している

この4月に大学2年生になった10代の若者3人が、新潟市中央区沼垂で期間限定で古着屋を営んでいる。「古着で、生まれ故郷の沼垂を盛り上げたい」という思いを込めると共に、他大学・専門学校の学生などと共同し、若者が挑戦できる場の創出も目指す。営業期間は4月20日まで。

レトロな雰囲気で人気の沼垂テラス商店街。その長屋の一画に3月1日、新たな店舗がオープンした。その名も「good楽(グッドラック)」。運営するのは、開志専門職大学(新潟市中央区)の佐藤知也さんと老田大輔さん、新潟経営大学(新潟県加茂市)の中村碧波さんの3人。

3人ほど入ればいっぱいになる小さな店内には、ところ狭しと古着が並ぶ。「少なくとも、200点は置いてある」と佐藤さん。品揃えについて「新潟はアメカジ系の古着屋が多い中、Y2K(2000年代のファッションや流行)のアイテムを推しているところで差別化している」と、少し懐かしい雰囲気のボーダーシャツを手に取りながら説明する。

Y2Kは今若者に人気で、店の主なターゲットも自分たちと同じ10代〜20代。同年代だからこそ話しかけやすいし、流行への理解度も高い点が他の店にはない強み。また、Instagramでも積極的に発信し、集客に繋げている。営業はほぼ毎日。基本的に平日は12時〜17時、休日は10時〜17時の営業だが、SNSなどを通じて依頼があれば、希望の時間に対応する。

店内には2000年代を彩ったアイテムが並ぶ

「メインはY2Kファッションだが、一番はやっぱりお客様が着たいものを選ぶこと」と佐藤さん。積極的にコミュニケーションをとり、顧客に合ったコーディネートを一緒に考案していくという

佐藤さんと中村さんは地元沼垂の出身。以前、この場所では別の古着屋が営業しており、2人は高校時代、古着好きが高じてそこで働いていた。その後、店舗が移転することになったため、「自分たちでも店をやってみたい」と思いこの場所を前店長から借りた。そして学友の老田さんも誘い、3人が春休みに入るタイミングで念願の「good楽」をオープンした。

3人とも経営について大学で学んでいるとはいえ、実際に店舗を持つのはもちろん初めて。自分たちで古物商の許可を取り、県外の卸業者まで買い付けに出向いた。両大学の先生からのサポートも得ながら奮闘しているが、「やらなきゃいけないこと、全部が大変」と3人は声を揃える。客入りは天候に左右される面もあり、全く人が来ない日もある。「来てもらっても、実際に買うかどうかは別問題で……。人に物を売る、人を呼ぶということの難しさは強く感じた」と広報担当の老田さんは話す。

しかし「自分たちで店を回して、お客様が来る、来ないというのを体感して、集客するにはどうしたらいいんだろうっていうのを考えて……。買い付けの時も『こういう品物があれば、売れるんじゃないか』というのを自分たちで考えたりするのは、本当に貴重な経験だと思っている」(老田さん)。

店舗外見(写真提供:老田さん)

近年は観光地としても人気の沼垂だが、その認知度は世代や地域によっても差がある。「大学の友人に地元を紹介しても、沼垂の地名すら知らなかった。それにファッション好きの間では、古着と言えば万代か古町。沼垂は本当にのどかでいい場所だし、朝市などのイベントもある。古着で若者を沼垂に集めたい」と佐藤さん。店舗経営に挑戦する原動力の一つは、地元の活性化だ。

店と合わせて「挑戦できる場」を創出することで若者を集めようと考案している。6日の朝市では服飾関係の専門学校の学生が作ったアイテムを「good楽」で販売し、今後は協力してオリジナルグッズの制作も目指す。また、アーティストを目指す人が作品を発表できる場も設けたいという。

店舗の契約期間や大学の授業が始まる都合もあり、営業は20日までの期間限定だ。しかし、すでに何度も来店してくれる人もおり、「若者が集まる場所」の形成には少しずつ手応えを感じているという。そのため20日以降も店舗の継続、あるいは別の形で沼垂に関わり続けることを検討している。中村さんは力を込めて語る。「よく来てくれる人と話していて『この店がなくなったら、集まる場所がなくなってしまう』と言われた。だから、今後も何かしら若者が集まれる場所を、この沼垂に作っていきたい」。

 

【グーグルマップ 沼垂テラス商店街】

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