新潟県立海洋高等学校で「海洋丸」の竣工式が行われる
最新の航海計器類・漁業機器等を多数設置
新潟県立海洋高等学校では23日、実習船「海洋丸」の竣工式が行われた。
同校は明治31年の開校以来、県内唯一の水産海洋教育を行う学校として、水産業、海洋関連産業に携わる多くの人材を育成してきた。その教育の一環として行われる海洋実習で使われる実習船は、明治44年竣工の初代から9隻目となり、前船の名を受け継いで「海洋丸」と命名された。
海洋丸は、全長45・41m、幅8・5m、総トン数322t、最大定員42名。船内には、より円滑な実習が行えるよう最新の航海計器類・漁業機器等を多数設置したほか、デッキには2台のウィンチが取り付けられた。また、食堂兼生活スペースを広げるとともに、生徒の居住空間を水面より上に配置することで、より安心・安全に配慮した作りとなっている。
この実習船で生徒たちは、マグロ延縄やイカ釣り、カニ籠の実戦実習に取り組むほか、航海術を学んだり、海洋観測機器を活用した環境調査などを行う。
海洋丸の初出港は5月9日。海洋開発科海洋技術コースの3年生20名は、ロシア・ウラジオストクへと向かい、陸での漁業実習や国際交流を行う。その後は本州を一周し、30日間の航海で実践を通してさまざまなことを学んでくる。