「にいがた2kmの将来ビジョンに関する勉強会」のメンバーが新潟市の中原八一市長に提言書を提出
国交省北陸地方整備局、新潟県、新潟市、NEXCO東日本株式会社の若手を中心に昨年12月に発足した「にいがた2kmの将来ビジョンに関する勉強会」のメンバーが26日、新潟市の中原八一市長に提言書(A4版、28ページ)を手渡した。
にいがた2kmとは、新潟市の都心エリア(新潟駅周辺〜万代・万代島〜古町)のことで、市では、このエリアの都市機能などの集積化を目指している。
この日、中原市長のもとを訪れたのは、北陸地方整備局新潟国道事務所の川口洋平氏、新潟県長岡地域振興局の青海滋貴氏、新潟市都市政策課の稲葉一樹氏、NEXCO東日本新潟支社の小沼遥佑氏の4名。
川口氏は、「現在、(国交省では)新潟バイパスから古町につながる立体の高規格道路・万代島ルート線の整備を進めている。完成すると都心軸の交通が変わる。また新潟市で進めている政策によって公共交通への利用転換が増えることが見込まれる。そこで国、県、市、NEXCOの有志が将来的な道路変換の可能性を有する、にいがた2kmの将来ビジョンを策定することを目的に勉強会を立ち上げ、自由な発想で様々なアイデアを出した」と話していた。
また青海氏は「今回、46名の若手有志が提言書に関して様々なアイデアを出して取りまとめを行った。ビジョンの副題には『〜あなたと未来を語りたい〜』とあるが、行政が計画を作って場所を整備して使ってもらうという時代ではないのではないかという意見が多数あった。共感をもてるビジョンを作るためには共感を得てもらうことが大事ではないかと感じる。このビジョンを多くの方々に見ていただいて、これをきっかけとして、にいがた2kmの未来に目を向けていただくということが必要だと考えている」と話していた。
一方、稲葉氏は、ビジョンの内容について、「新潟都心周辺エリアの進化、人中心のまちなか公共空間、サステナブルな低炭素のまちなか」の3つの条件と、安心、便利で快適、ワクワクなど8個のライフスタイルを前提にまとめたと説明。続けて、これらを実現するための道路空間などについては、「車道の歩行者空間化、信濃川沿いワクワク空間創出、憩いとなる地下空間(西堀ローサ)」などと説明していた。
提言の概要を聞いた中原市長は、「まちづくりは、すべての世代の皆様のために計画し実現して取り組みであると思っているが、今回、若手の皆さんから将来ビジョンを提言していただいたことは大変有意義」と話した。また、新潟駅周辺整備事業、万代島ルートやバスタ新潟(中長距離バスターミナル)の整備事業などについて触れながら、「にいがた2kmの都市基盤は今後大きく変化すると思っているが、今回の提言は非常に参考になる」と話していた。
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