ダイニチ工業株式会社(新潟市南区)、カセットボンベを燃料とした「自律ロボット」を開発、狭小空間や危険地区などの探索に期待

熱電発電システムを用いた自律ロボット。用途としては、狭小空間や危険地区など、人が入れない場所の探索を想定している

ダイニチ工業株式会社(新潟市南区)は26日、カセットボンベを燃料とした「熱電発電システムを用いた自律ロボット」を開発したと発表した。26日に福島県双葉郡大熊町にてロボット駆動の実地走行テストを行った。

東京大学、国立研究開発法人産業技術総合研究所、株式会社KELKと共同して研究開発を進めていたロボット。同社調べによると、熱電発電システムを用いて自律ロボットを駆動する技術は日本初で、同システムの発電量は、可搬型としては日本最高レベルの70ワットを達成したという。静音、一酸化炭素や窒素酸化物の排出ゼロ。

また自律ロボットには位置情報センサーやカメラを搭載。あらかじめプログラムされたルートに沿って無人走行し、線量計によりロボット周囲の放射線量を計測する。本体サイズは幅45×奥行52×高さ52センチメートル。重量は約30キログラム(それぞれ熱電発電システム含む)。

なお実地走行テストでは、1.8キロメートルの道路をおよそ1時間20分かけて自走したほか、周囲の放射線量を測定、記録した。

実地走行テスト時点での駆動時間(カッコ内は今年9月のシステム改良時の見込み駆動時間)は以下の通り。

・カセットボンベ2本搭載=およそ6時間(20時間)。
・カセットボンベ4本搭載=およそ12時間(40時間)。
・カセットボンベ8本搭載=およそ24時間(80時間)。

リチウムイオンバッテリーを搭載したロボットの場合、駆動時間はおよそ8時間だが、同じ時間駆動させる場合、必要となるカセットボンベの質量はリチウムイオンバッテリーの2分の1で済むという。

用途としては、狭小空間や危険地区など、人が入れない場所の探索を想定している。

島県双葉郡大熊町にて行ったロボット駆動の実地走行テストの様子

熱電発電システムを用いた自律ロボット

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