新潟県内では新型コロナウイルス警報発令後も感染者が増加中

新潟県の資料より

新潟県内では7月16日に県の新型コロナウイルス警報が発令されて以降、感染者数が急増している。上の表の通り、7月7日から13日の感染者数は67名だったが、14日から20日は130名、21日から27日は215名と、およそ1.5倍増のペースで増加している。感染経路不明者数も増えていて直近の21日から27日の週の感染経路不明者数は64名と過去2番目に多い数となっている。また今後、このペースで感染者数が増加していくと仮定すると、8月の最終週には感染者数が1,000名を超えるという。

新潟県によると、警報の発令以降、(警報効果もあってか)県内の人流は若干減少している。ただ、県外からの往来が増えていて、新潟駅前や古町(新潟市中央区)などの人流の増減に大きな変化はないという。(感染の塊の発生とともに、)こうしたことも感染増加の要因になっているものと見られる。

感染者数の増加の伴い、医療の逼迫も懸念され始めている。現在、入院患者124名/555床で、うち重症者数は2名、中等症数は11名。だが、中等症に関して見ると、患者数は1週間前と比較し倍増している。特に40歳代から50歳代の年代で増加しているほか、肥満や糖尿病の人の中等症も増えている。このペースが続けば、「1か月後に医療(病床数)が逼迫する懸念がある」(福祉保健部の松本晴樹部長)ほか、救急搬送の受け入れ先病院が見つけづらくなったり、手術の施行が遅れてしまったりする恐れもある。

一方、直近(7月14日から27日)の感染者数を年代別に見ると、1月のピーク時や5月のピーク時と比べて、ワクチン接種が進んだ高齢者の割合が減り、10歳代、20歳代の感染者の割合が増加している。特に直近では20歳代の感染者の割合が全体の23%を占めている。

新潟県の資料より

市町村別では、新潟市が345名中175名と半数以上を占めている。ただ、どの地域(糸魚川保健所管内を除くすべての保健所管内)でも感染者が判明していることから、5月に新潟市と長岡市に発出したエリアを絞った時短要請(特別警報)も含めて、より効果的な時短要請のあり方などについて検討している模様だ。

県では感染者数が増加していることを受け、新型コロナウイルスワクチン接種の重要性に加え、「糖尿病やBMI(肥満度を示す指標)が30以上の人は重症化のリスクが高まることから優先接種の対象になっていること」の周知を図っている。なおBMI(肥満度を示す指標)が30以上は「140cmで約60kg以上」「150cmで約68kg以上」「160cmで約78kg以上」「170cmで約88kg以上」「180cmで約98kg以上」となっている。

また、県外の人など普段顔を合わせない人との飲み会後に感染が広がったケースが見られることから、新潟県に帰省・来県予定の人に対し、「帰省前も飲み会を1週間控えるなど、帰省・来県の準備をしてほしい」と呼びかけている。県内在住者に対しても「県外の人など普段顔を合わせない人との飲み会は極力控えてほしい。飲み会を行なった場合も、その後数日間は注意深く健康観察し、異変を感じたら受診・検査を徹底してほしい」と呼びかけている。

こんな記事も

 

── にいがた経済新聞アプリ 配信中 ──

にいがた経済新聞は、気になった記事を登録できるお気に入り機能や、速報などの重要な記事を見逃さないプッシュ通知機能がついた専用アプリでもご覧いただけます。 読者の皆様により快適にご利用いただけるよう、今後も随時改善を行っていく予定です。

↓アプリのダウンロードは下のリンクから!↓