コジマタケヒロのアルビ日記「次はオレンジか?ホワイトか? 高木善朗選手」
長期のオフ明け、堰(せき)を切ったように、聖籠町にあるクラブハウスでは連日取材、取材、取材。まだ公式戦まで時間があるため、いつもよりもさらに和やかな雰囲気の中、選手から話を聞けている。
「このオフは4日5泊、舞行龍ジェームズ選手、ロメロ フランク選手、早川史哉選手、堀米悠斗と、うちの家族を含めた5家族で佐渡に行ってきました。全然、時間が足りなかった、もっと居たかったです。思い出ですか? 佐渡ではいろいろとしましたが……。そうだ。真夜中、海岸に出て星空を見てました。これがキレイすぎて。そうしたら、流れ星がピューって。少年のように願いましたよ。願ったのは、もちろんJ1昇格ですよ」
第23節が終了した時点で、23試合全てに出場。10得点、11アシストと絶対的な存在感を示している高木善朗選手。
「新潟の果物は本当においしいです。モモにブドウにナシ。何を食べても最高。父の日にはメロンを贈りましたね。父もすぐに食べたようでおいしかったと連絡が来ました。母には……、サッポロビールを贈っています。外国のビールのような華やかさが好きらしく、お中元は毎年風味爽快ニシテって決まっているんです」
サッカー以外の話をする高木選手の顔は少年のよう。キラキラしていて、にこやかで、こちらの目を見て話をしてくれる。が、サッカーの話となると、表情がキリッと引き締まる。
「今季は、特にシュート練習を例年よりも多くやっています。それが結果に表れていると思う。今季、チームに残ると決めたのは、自分の中で大きな決断でした。チームに残ると決めたからには、アルビレックス新潟を去った選手の分も結果を出さないといけない、そう思いました。そして、試合を重ねるうちに、自分がアシストやゴールを決めないといけないというその思いがより強くなった。周りからも同様に期待の言葉をかけられるようになりました。その期待に向き合って、自分自身にも自分に期待しながら、今は得点を取れるように努力しています」
ゴール前にいかなる場合も入る。決定機に顔を出す。シュートは打ち切る。難しいボールでも得点につなげようとやり切る。シュートを打たせてもらえない試合が続いたシーズン途中、ゴール前では得点につながるプレーをするように、より意識が向いたと話す高木選手。
「本格的な後半戦が始まりますが、今季スタート時に立てた数字的な目標は(クリアしたので意識の面では)一度リセットしたいと思っています。前半で残せた数字は自分の中で大きな自信となりました。その自信を失わず、ただチームの勝利のために、という意識で点を決めていきたいと思っています。今季、アウエーで神ユニを出せていないので、まずは白い神ユニを早く出すのが目標ですね」。
今季4着目となる高木選手の神ユニは、オレンジ?はたまたホワイトか? あぁ、公式試合が楽しみだ。