一正蒲鉾株式会社(新潟市東区)が2021年6月期決算(連結)を発表、昨夏の猛暑や巣ごもり需要の拡大による影響も

一正蒲鉾本社(新潟市東区)

一正蒲鉾株式会社(新潟市東区)は6日、2021年6月期決算(連結)を発表した。売上高は346億8,900万円(対前期比3.8%減)、営業利益は17億3,500万円(同8.1%減)、経常利益は18億600万円(同3.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は26億8,300万円(同961.8%増)となった。

親会社株主に帰属する当期純利益は、連結子会社であった中国法人清算結了による清算益および固定資産の売却ならびに清算結了による税務上の繰越欠損金が発生し、繰越欠損金に対して繰延税金資産を計上したため、税金費用の減少もあり予想値を上回る結果となった。

セグメント別の事業概況は以下の通りとなった。

 

水産練製品・惣菜事業

主力商品群のカニかまは魚肉たんぱくが手軽に摂れる食材として浸透し、健康志向が続くなかで販売が伸長。定番商品である「サラダスティック」や「ピュアふぶき」、食べ応えのある「大ぶりカニかま」も好調に推移した。

また、「チーズサンドはんぺん」や「明太マヨサンドはんぺん」、春から仲間入りした「ツナマヨ風味サンドはんぺん」といったサンドはんぺんシリーズも使い勝手の良さやおつまみとしての需要などの汎用性により、売り上げが伸長した。

年末のおせち商品は、主原料・副材料のすべてが国産の「純」シリーズの蒲鉾や伊達巻の売り上げが前期を超える伸長となったが、おでん商材は、昨夏の猛暑に続き販売が本格化する秋口もしばらくは気温が高めに推移したことにより、揚物は厳しい売り上げ状況となった。

利益面においては、世界的な健康志向の高まりや新興国の経済成長から水産練製品需要が増加し、すり身価格は依然として高止まりの状況が続いているが、生産ラインの合理化や不採算アイテムの削減などの内部要因や上昇傾向であるものの前期に比べて低かったエネルギー単価の外部要因の影響もあり、前期を上回る結果となった。

以上の結果、同セグメントの売上高は296億3,100万円(前連結会計年度比2.9%減)、セグメント利益(営業利益)は9億2,400万円(前連結会計年度は8億1,800万円のセグメント利益)となった。

 

きのこ事業

昨年秋の鍋物需要は例年並みであったが、全般的に野菜の生育は順調に推移したことから、野菜市場価格およびきのこ市場価格は軟調に推移した。今年に入り、春先から野菜の生育は順調に推移し、前期に新型コロナウイルスによる巣ごもり需要の拡大で販売単価が好調だった反動もあり、前期を大きく割り込み、通期でも前期を下回った。

生産面においては、安定栽培や生産の効率化、品質管理体制の強化に努めるとともに、販売面においてはメニュー提案などの販促を強化し需要喚起を図った。

以上の結果、同セグメントの売上高は45億8,100万円(前連結会計年度比8.9%減)、セグメント利益(営業利益)は7億3,200万円(前連結会計年度は9億5,200万円のセグメント利益)となった。

 

その他

運送事業においては、定期輸送便の一部終了により売上高は前期を下回り、また大型車輛の購入等もあり、利益も前期を下回る結果となった。

倉庫事業においては、前期を上回る新規入庫を獲得し、売上高は前期を上回ったものの、新規設備投資費用の発生などにより利益は前期を下回る結果となった。

以上の結果、報告セグメントに含まれないその他の売上高は4億7,600万円(前連結会計年度比2.7%減)、セグメント利益(営業利益)は6,400万円(前連結会計年度は1億800万円のセグメント利益)となった。

こんな記事も

 

── にいがた経済新聞アプリ 配信中 ──

にいがた経済新聞は、気になった記事を登録できるお気に入り機能や、速報などの重要な記事を見逃さないプッシュ通知機能がついた専用アプリでもご覧いただけます。 読者の皆様により快適にご利用いただけるよう、今後も随時改善を行っていく予定です。

↓アプリのダウンロードは下のリンクから!↓