「おいしい〆張鶴に」〜宮尾酒造で酒米“越淡麗”田植え体験
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宮尾酒造が仕込む清酒になる越淡麗が育つ水田
「〆張鶴」の蔵元として全国的に広く知られる、村上市上片町の宮尾酒造(宮尾佳明社長)は5月15日、同市天神岡の水田で、酒米「越淡麗」の田植えを行った。
参加したのは、市内や関川村をはじめ、新潟市などの酒販店と同社の社員ら約20人。地元農家の手ほどきを受け、酒の原材料がつくられる様子を目の当たりにしながら、田植えを楽しんだ。
はじめに、宮尾行男会長が「いい酒を造るには、いい米から。今日植えた越淡麗が夏を経ていい米になり、やがてはいい酒になることを夢見ながら田植えをしましょう」とあいさつ。参加者らは、六角形の木枠を回転させて目印をつけた水田に入り、1株ずつていねいに手植えをスタート。抜けるような五月晴れの下、約1時間にわたりさわやかな汗を流した。
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参加者らは手作業で田植えを楽しんだ
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販売店が体験を通じて、原料生産の現場を知った
同市塩町、益田甚兵衛酒店の斉藤和子さん(42)は「材料ができるところを知ると、お客様に説明ができる」とし「小学生以来の田植えは、思ったより足を取られて大変だが、とても楽しい。稲刈りやおいしいお酒になるのも楽しみです」と笑顔で話していた。
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農家、蔵元、販売店が良質な酒造りに欠かせない「米づくり」を共有した
村上新聞2019年5月19日号