日本港湾協会の「定時総会」が新潟市中央区の朱鷺メッセで開催
全国各地の港湾関係者が参加
公益社団法人 日本港湾協会の「令和元年度(第92回)定時総会」が22日、新潟市中央区の朱鷺メッセで開催され、全国各地の会員など港湾関係者が参加した。新潟市での開催は平成15年度以来、16年ぶりの開催。
冒頭挨拶に立った同協会の宗岡正二会長は、「海に囲まれた我が国にとって港湾は重要なインフラ。人口減少のなか、経済の潜在成長率を高めるためには、国際バルク戦略港湾政策を進めるとともに、クルーズ船受け入れ体制を拡充していく必要がある。また洋上風力発電の導入など新しい課題に取り組んでいく必要もある。会員の皆様と港湾の整備促進を進めていきたい」などと話していた。
また主催地を代表して歓迎挨拶に立った新潟県の花角英世知事は、先般新潟県と新潟市が共同で発表した新潟西港「万代島地区将来ビジョン」、堤防を釣り用に開放している新潟東港と直江津港が国交省から「釣り文化振興促進モデル港」を指定されたことなど、港の賑わいづくりに向けた取り組みを紹介していた。同じく歓迎挨拶に立った新潟市の中原八一市長は、萬代橋を起点とする新潟西港の特徴、古町、港町の食文化などについて紹介していた。
なお総会での報告によると、2018年に日本にクルーズ船で入国した外国人旅客数は約244・6万人だったほか、国内130港にクルーズ船が寄港するという。こうしたなか、国では訪日クルーズ旅客数を2020年に500万人にする計画を打ち出している。そのため、地元の上質な寄港地観光ツアーの造成を促進している(例えば、石巻が東日本大震災からどのように立ち上がったのか地元の語り部が案内するツアー、地元のパートナーシェフの作る産地直送の材料を使った料理を地元のパートナー醸造家の作った日本酒と共に楽しむツアーなど)。
夕方は新潟市中央区のANAクラウンプラザホテル新潟で「港湾関係者交流会」が開催される。
日本港湾協会は、港湾に関する政策・知識を広めたり、港湾関係者の連携強化などを図ったりすることを目的にした団体。国への要望活動、広報・啓発活動、港湾政策研究・調査、港湾雄整備・振興などに優れた功績を遺した者への表彰などを行っている。会員数は1100名。毎年5月下旬に港湾所在都市で定時総会を開催していて、約800名が参加する。新潟市では昭和5、昭和38、平成15年に開催している。次回の開催地は長崎県佐世保市。